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特定のビタミンが「老化を約3年遅らせる」可能性...「細胞の寿命」とテロメアとは?【最新研究】

This Vitamin May Slow Aging Process—New Research

2025年5月28日(水)07時50分
マンディ・タヘリ

被験者の総数は2万5871人で、そのうち55歳以上の女性および50歳以上の男性の約1000人が今回のテロメア分析の対象となった。

その結果、ビタミンDのサプリメントを摂取したグループでは、プラセボを摂取したグループに比べて、テロメアの短縮が有意に抑えられていたことが2年ごとの測定によって判明した。


 

一方、オメガ3脂肪酸の摂取はテロメアの長さには明確な影響を与えていなかった。

テロメアは細胞分裂のたびに少しずつ短くなっていくが、これは自然な老化の一部であり、様々な病気のリスク増大につながっていく。そして、それが進むと細胞分裂が終わり、死に至るとされる。

今回の研究では、ビタミンDの摂取によって約3年分のテロメアの老化が防がれたと研究チームは結論づけている。

ただし、この研究に関与していないジョンズ・ホプキンズ大学テロメアセンター(Telomere Center)所長で腫瘍学教室のメアリー・アルマニオス(Mary Armanios)教授は本誌の取材に対し、次のように述べる。

「テロメアの長さには年齢ごとに一定のばらつきがあり、わずかな増減が生物学的に意味を持つとは限りません。qPCR(定量PCR/ポリメラーゼ連鎖反)の再現性や信頼性、サンプルの保存温度などの条件による感度変化など、今回の研究には多くの課題が残ります」

方法論上の限界を示唆したほか、被験者の多くが白人であった点から、今回の研究の多様性にもアルマニオス教授は疑問を投げかける。

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