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体を治癒させる「カーニボア(肉食)ダイエット」とは?...「1日3回の食事などありえない」

2025年4月20日(日)08時30分
デイヴ・アスプリー(起業家、投資家、「ブレットプルーフ」創設者)

たとえばライオンは、1日3食食べるわけではない。食事にありつけるのは大きな獲物を倒したとき。そして次に大物を仕留めるまで、数日間食べずに過ごす。

「カーニボア(肉食)ダイエット」という方法を聞いたことはあるだろうか。グラスフェッドの肉だけを食べて断続的ファスティングを行う食事法だ。

このダイエット法のよい点は、空腹感を引き起こす植物毒素をいっさい口にしないので、ファスティングがじつにやりやすくなることだ。


 

カーニボアダイエットを、シンプルに「野菜を断つファスティング」と考えてみよう。興味がわいたら数週間これを続けてみて、もし調子がよかったら、次にクリプトナイト食品(食生活から排除すべき食べ物)を含まないサラダを食べてみよう。問題を生じさせる要素を取り除くとどんなによい気分になるか、あらためて実感するだろう。

ファスティングを完璧にするために、むくみ、頭のもやもや、代謝の問題の引き金になる食品は全部排除しよう。実行するときは、次のルールを守ること。

牧草飼育か野生で捕獲された動物のみを食べる。コラーゲンを摂るために内臓や結合組織を含め動物を丸ごと食べる。断続的ファスティングはこの世に存在するどんなダイエット法と並行してもうまくいく。

人間と他の肉食動物にはひとつ、きわめて重要な違いがある。それは、僕たちは道具、なかでも火を使うということだ。

現代の遺伝学研究によると、焼いて組織を壊さなければ硬すぎたり毒性が強すぎたりして食べられない食物から栄養を摂るために、料理はとても重要な役割を果たした。それに、料理すれば食べられる肉の部位が増えるし、かむのに苦労しないで食べられるようにもなる。

科学者たちは、50万年前の調理用の炉の痕跡を発見している。ハーバード大学の人類学者リチャード・ランガムは、僕らの祖先は200万年ほど前に料理を始めていたと考えられると主張している(*2)。

いずれにせよ、料理は太古の昔から、ホモ・サピエンスの誕生よりも前から行われているのだ。いまさらだが、1年近くをロービーガン・ダイエットに費やしてうんざりする前に、それを知っていれば!

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