最新記事
ペット

愛犬の長寿のための「5つのポイント」

Help Your Dog Live Longer

2024年4月18日(木)12時50分
リズ・オコネル
質の高い餌やサプリは基本中の基本。知的な遊びで刺激したり、歯磨きをしてやったりと飼い主のやれることは多い OKSANA KUZNETSOVA/ISTOCK

質の高い餌やサプリは基本中の基本。知的な遊びで刺激したり、歯磨きをしてやったりと飼い主のやれることは多い OKSANA KUZNETSOVA/ISTOCK

<避けられない悲しい別れを少しでも先延ばしにするために、飼い主が今からできる犬のための健康増進法は>

犬は人間の親友と言われるが、寿命は人間よりもずっと短い。そして死んでしまうと、飼い主の心にぽっかり大きな穴をあける。

愛犬家団体アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)によると、小型犬の平均寿命は10~15年。体が大きくなるほど寿命は短くなり、中型犬は10~13年で、大型犬は8~12年だ。世界記録になるくらい長生きしても、人間の寿命を考えれば、飼い主が一緒にいられる時間は極めて短い。

「犬は自分のライフスタイルを設計できない」と、アメリカの著名獣医ピート・ウェダーバーンは言う。「人間が健康なライフスタイルを提供するしかない」。そこでウェダーバーンに、愛犬をなるべく長生きさせてやるための5つのコツを聞いた。

■食生活

「親友」にずっと元気でいてもらうために、まずは最高のドッグフードを選ぶことから始める飼い主は多いだろう。実際、高品質のドッグフードの健康効果は高い。ただ、年齢とともに変化する消化器官に合わせて、餌も変えていくことが重要だ。

犬の健康維持には適切な水分補給も忘れてはいけない。「いつも新鮮な水を飲めるようにしておくこと。ボウルの水は毎日替えることだ」と、ウェダーバーンは言う。

■サプリメント

質の高いドッグフードだけでなく、サプリメントも健康効果が高い。栄養やビタミンのサプリは免疫システムを強化し、適切な消化を促し、関節や骨の健康維持にも役に立つ。

多種多様なサプリの中でも、ウェダーバーンが特に重視するのはオメガ3脂肪酸だ。このサプリ(摂取しやすいのはカプセル)を使うと、犬の心臓や関節、被毛、皮膚、免疫システムの健康に効果があるという。

ドッグフードを変えたり、新しいサプリをあげたりするときは、慣れるまで2カ月ほどかかると考えよう。体が新たな成分をきちんと吸収できるようになるのも、それくらいの時間がかかる。

イギリスの獣医デイジー・メイは、オメガ3脂肪酸のほか、グルコサミンとコンドロイチンの入ったサプリも犬の関節に良いと語る。

bowl of pet food with omega 3, vitamin for domestic animals that makes the fur beautiful, healthier food based on fish oil, isolated white background

RHJ/ISTOCK

■メンタル面の刺激と充実感

人間と同じように、犬のメンタル面の健康は、肉体的な健康と同じくらい重要だ。

ウェダーバーンは、最近ネットで見かけるリックマット(なめマット)を推奨する。表面がでこぼこのプラスチック板にピーナツバターやつぶしバナナなどを塗り付けておくと、犬はそれをなめている間落ち着き、シャンプーなどをしても動揺することがない。リックマットは、犬にゆっくり餌を食べさせたいときも使われる。

また、パズルをやらせたり、なんらかの訓練をしたりして刺激を与え続けると、犬の問題行動を減らすことができるとメイは語る。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:トランプ氏なら強制送還急拡大か、AI技術

ビジネス

アングル:ノンアル市場で「金メダル」、コロナビール

ビジネス

為替に関する既存のコミットメントを再確認=G20で

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型ハイテク株に買い戻し 利下
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ暗殺未遂
特集:トランプ暗殺未遂
2024年7月30日号(7/23発売)

前アメリカ大統領をかすめた銃弾が11月の大統領選挙と次の世界秩序に与えた衝撃

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理由【勉強法】
  • 2
    BTS・BLACKPINK不在でK-POPは冬の時代へ? アルバム販売が失速、株価半落の大手事務所も
  • 3
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子どもの楽しい遊びアイデア5選
  • 4
    キャサリン妃の「目が泳ぐ」...ジル・バイデン大統領…
  • 5
    地球上の点で発生したCO2が、束になり成長して気象に…
  • 6
    カマラ・ハリスがトランプにとって手ごわい敵である5…
  • 7
    トランプ再選で円高は進むか?
  • 8
    拡散中のハリス副大統領「ぎこちないスピーチ映像」…
  • 9
    中国の「オーバーツーリズム」は桁違い...「万里の長…
  • 10
    「轟く爆音」と立ち上る黒煙...ロシア大規模製油所に…
  • 1
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラニアにキス「避けられる」瞬間 直前には手を取り合う姿も
  • 2
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを入れてしまった母親の後悔 「息子は毎晩お風呂で...」
  • 3
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」、今も生きている可能性
  • 4
    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…
  • 5
    「習慣化の鬼」の朝日新聞記者が独学を続けられる理…
  • 6
    【夏休み】お金を使わないのに、時間をつぶせる! 子…
  • 7
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 8
    「失った戦車は3000台超」ロシアの戦車枯渇、旧ソ連…
  • 9
    「宇宙で最もひどい場所」はここ
  • 10
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ウクライナ南部ヘルソン、「ロシア軍陣地」を襲った猛烈な「森林火災」の炎...逃げ惑う兵士たちの映像
  • 3
    ウクライナ水上ドローン、ロシア国内の「黒海艦隊」基地に突撃...猛烈な「迎撃」受ける緊迫「海戦」映像
  • 4
    ブータン国王一家のモンゴル休暇が「私服姿で珍しい…
  • 5
    正式指名されたトランプでも...カメラが捉えた妻メラ…
  • 6
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 7
    すぐ消えると思ってた...「遊び」で子供にタトゥーを…
  • 8
    月に置き去りにされた数千匹の最強生物「クマムシ」…
  • 9
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 10
    「どちらが王妃?」...カミラ王妃の妹が「そっくり過…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中