ディズニーチャンネルは死んだ...8~13歳向けメディア経済圏が「いつの間にか消えた」理由

Where Did All the Tween Shows Go? Experts on How Adult TV Affects Gen Alpha

2025年9月26日(金)18時23分
メリッサ・フルール・アフシャー

別の投稿で、TikTokユーザーの@thedigifairyは、α世代やZ世代が、かつて親世代が当たり前に持っていた「サード・スペース(第3の居場所)」――ショッピングモール、学校のクラブ活動、ユースセンターなど――を持たずに育っていると指摘した。

その代わりに、彼らの社会的な居場所は主にオンライン上に構築されており、親が彼らの視聴コンテンツや、アルゴリズムによって表示される情報を管理・把握するのが難しくなっているという。

新しいかたちの子供時代

プレティーンに特化したコンテンツが姿を消しつつあるのは、単なる「メディアの好み」の変化にとどまらず、より大きな経済的・社会的構造の変化を反映している。

「商業的には、広告費が従来型メディアからソーシャルメディアへと流れている」と、精神科医で著述家のグラント・ブレナー氏は本誌に語る。「その結果、従来のメディア上で特定の年齢層に向けたコンテンツを作る動機が失われつつある」

ブレナー氏は、α世代が「広範かつ制御不能な社会実験」の中で育っていると警鐘を鳴らす。生まれたときからデバイスに囲まれて育った現代の子供たちは、人とのつながりではなく「画面」を通して感情をコントロールする方法を学びつつあるというのだ。

10代の子供を持つブレナー氏は、彼らの親世代もまた自分自身のスクリーンに気を取られすぎており、健全なふるまいの手本を示せていないと指摘する。「この影響は深刻だ」

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