最新記事
ドラマ

ハワイゆかりの人々がハワイ語で語るハワイ王国の歴史劇...ドラマが描き出す「いま語られるべき歴史」とは?

Defending Traditions

2025年9月1日(月)11時52分
ジャネー・ボールデン(ライター)

『チーフ・オブ・ウォー』場面写真 戦士たちの衣装や武具は史料に基づき正確に再現された

戦士たちの衣装や武具は史料に基づき正確に再現された NICOLA DOVE/APPLE TV+

本作におけるカイアナは時代の急激な変化に直面し、民族の伝統と自らの野心の間で揺れ動く人間として描かれている。

勇猛な戦士として活躍した後、何年も海外で過ごして帰国したカイアナはいがみ合う族長たちや植民地主義勢力との戦いに巻き込まれるが、一方で自分自身の内なる闘いも抱えている。


ドラマはカイアナの遍歴を中心に展開するが、背景にはカメハメハ大王によるハワイ、マウイ、オアフ、カウアイ各島の統一がある。それは太平洋の島々、つまりポリネシアに生きる人々の運命を永遠に変えることになる途方もない大事業だった。

土と海のエネルギー

カイナ・マクア(Kaina Makua)演じるカメハメハ大王の偉業は、単なる軍事的な征服ではない。『チーフ・オブ・ウォー』が重視するのも、欧米のメディアでは見過ごされがちな歴史の一章だ。

植民地時代以前のハワイにあった風習や階層構造、信仰を深く掘り下げ、女性やスピリチュアルな指導者の役割、さらには土地と海の聖なる結び付きも強調されている。

マウイ島の狡猾なカヘキリ王を演じるテムエラ・モリソン(Temuera Morrison)によれば、この物語に命を吹き込むには技術以上に深いものに触れる必要があった。

「私の演技には雷と稲妻が必要だった」とモリソンは言う。「ポリネシアの人が内なるパワーと呼ぶものを少しでも表現したかった。幸いにして私たちは(ニュージーランドの先住民)マオリのハカを学んでいる。ハカの『ハ』は呼吸、『カ』は炎だ。この物語にはそれがたくさん必要だった」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、イランW杯辞退危機に「全く関心ない」=

ワールド

ロシア石油輸出、価格上昇の恩恵限定的 無人機攻撃・

ワールド

豪GDP、第4四半期は前年比+2.6% 約3年ぶり

ビジネス

モデルナ、コロナワクチン開発の特許侵害で22.5億
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 4
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 5
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 6
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 9
    イランへの直接攻撃は世界を変えた...秩序が崩壊する…
  • 10
    「日本食ブーム」は止まらない...抹茶、日本酒に「あ…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 10
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中