ある番組をきっかけに「幸せな離婚」が多発?...リッチな主婦が「養われる」のを嫌がる理由

‘We Can Be Great Wivesand Own a Business’

2025年7月25日(金)13時16分
ジェニー・フィンク(本誌記者)

リアリティー番組『リアル・ハウスワイフ(The Real Housewives)』のタムラ・ジャッジ(Tamra Judge)、アレクシス・ベリーノ(Alexis Bellino)

番組出演がきっかけになって仕事を再開したベリーノ(左)とジャッジ(右) EVANS VESTAL WARD-BRAVOーNBCU PHOTO BANKーNBCUNIVERSAL/GETTY IMAGES

これまでに登場した専業主婦は150人を超える。その多くは、ビジネスで成功した夫がいて、視聴者が憧れるようなリッチな生活を送っている。最大の関心事は子育てと、良好な夫婦関係の維持。ただ、夫はぶしつけで、支配的な態度を取ることが多い。

ところが番組が進むにつれて、一部の出演者は伝統的な専業主婦から、一家の重要な稼ぎ手へと成長していく。

経済的自由を手に入れて

例えば、オレンジ郡編に登場したタムラ・ジャッジ(Tamra Judge)は、知名度が上がるに従い、巨大なビジネスベンチャーを築き上げていく。

ジャッジと実業家の夫サイモンとの関係は当初から緊張をはらんでいて、ついにシーズン5で破綻を迎える。パーティーに向かうリムジンの中でジャッジがキレて、離婚したいと宣言するのだ。

シーズン6になると、ジャッジの暮らしは一変している。43歳でシングルマザーとなり、養ってくれる人はいない。結婚前にやっていた不動産仲介業を再び始めたものの、オークションサイトで服を売って家賃を捻出する毎日だ。

やがてジャッジは、のちに再婚相手となるエディと組んでジムをオープンする。「経済的に自立しているって、自分にとっても、子供たちにとっても最高だと思う」と、ジャッジは語る。「番組のおかげで、ちっとも幸せでない結婚に区切りをつけて、新しい人生を歩む勇気を持てた」

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