真相究明しなかった「国家の罪」...オウム教祖の娘の経験が語る司法と社会の歪み

ニューズウィークの動画で話す松本麗華氏(6月17日)
<オウム真理教教祖・麻原彰晃の三女、松本麗華氏と、彼女の半生を追ったドキュメンタリーを撮った長塚洋氏が映画監督の森達也氏と動画で対談。オウム事件の真相が闇に埋もれた経緯とは>
司法の汚点――。法の適正な手続きを経ず死刑判決が下ったとして、森氏は麻原裁判をそう厳しく批判する。心神喪失状態に陥った麻原(本名・松本智津夫)に対し、裁判所は治療を認めず、地下鉄サリン事件などの刑事裁判は1審で終結。オウムによるなどの核心である動機の解明は永遠に不可能となった。
「麻原が何を考えていたのか、何を狙っていたのか、全部分からなくなった。国家的な罪だと思う」と森氏は語気を強める。
長塚監督もこの点に同意しつつ「麻原裁判を含め日本の裁判は、当事者を守るものになっていない」と指摘。真相が闇に葬られ「再発防止にもならない」と、司法が果たすべき役割の欠如を問題視する。
社会の矛先は、本来加害者の犯した罪と切り離されるべき加害者家族にも向けられている。「『死にたい』と校長先生に言ったら『あなた1人ぐらい死んでもいいのよ』と言われた」という松本氏の妹の衝撃的な体験は、行政でさえ加害者家族の人権を軽んじてきたことを物語る。
長塚監督はドキュメンタリー映画『それでも私は Though I'm His Daughter』を通して「加害者家族も『被害者』である」という視点を提示し、ステレオタイプで捉えきれない現実を社会に問いかけたいと語る。
対談動画ではほかにも「宗教2世」という言葉の危うさや、一面的な情報で善悪を断罪するメディアのあり方、拘置所で麻原彰晃が「赤ちゃん」のような姿だったという麗華氏の証言など、オウム事件とその広がりを多角的に捉え直す議論が展開されている(これは動画の抜粋記事です。詳しくは動画をご覧ください)。
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