「ドジャースの歴史に不可欠...」最強チームが佐々木朗希にほれ込んだ「納得の理由」とは?

“My Journey Is Just About to Begin”

2025年1月28日(火)16時50分
スコット・ミラー(MLB専門スポーツジャーナリスト)

newsweekjp20250128033641-e05b8b4e5be2cf2f53b8e88e1b9f6bd2df4f8b4c.jpg

新たにチームメイトとなる大谷と山本(2024年3月、韓国ソウルで) MASTERPRESS/GETTY IMAGES

では近い将来、球界を代表する投手の1人になり得るだろうか? 少なくともドジャースは、イエスという答えに懸けた。海外からの移籍に関する複雑なルールのせいで当初はマイナー契約(別途契約金650万ドル)だが、すぐにでもメジャーに昇格するものと期待されている。順調なら3月18日に東京で行われるシカゴ・カブスとの開幕戦に間に合うだろう。

17歳の朗希にほれ込んだ

ドジャースのアンドルー・フリードマン編成本部長は強気で、佐々木に熱い思いを寄せている。球団のスカウトは佐々木が高校生の頃から熱視線を注いできた。そして「球界で最も衝撃的かつ有望な逸材の1人」と信じた。「われらの新たな財産となる」のみならず、「ドジャースの歴史の次なる章を開くために不可欠な役割を果たす」だろうと。


フリードマンは、そしてドジャースも、何年も前からそう信じてきた。ゲーレン・カー率いるスカウト陣を、視察のため岩手県の大船渡高校に派遣したのは2019年3月のこと。ドジャースの関係者が佐々木の投球を肉眼で見たのはその日が初めてだった。その日の衝撃ゆえに彼らは執拗なまでに佐々木を追い続け、ついに手に入れた。

カーはあの日に球速100マイル(約160キロ)を記録した17歳の少年を見て、その身のこなし方やマウンド上での存在感にほれ込み、すぐさまフリードマンに熱烈な電子メールを送ったという。その後はドジャースのスカウト団が佐々木の登板試合に必ず現れるようになった。いつの日か契約したい、この少年はドジャースにこそふさわしいと思えたからだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米大統領のホームレス対策、従わなければ刑務所収容も

ビジネス

企業物価7月は+2.6%に鈍化、北米向け自動車の輸

ワールド

米ゴールデンドーム構想、宇宙と地上に4層の防衛網=

ワールド

米首都ワシントンに州兵到着、民主党は他都市への展開
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が教える「長女症候群」からの抜け出し方
  • 2
    【クイズ】アメリカで最も「盗まれた車種」が判明...気になる1位は?
  • 3
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入する切実な理由
  • 4
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 5
    【徹底解説】エプスタイン事件とは何なのか?...トラ…
  • 6
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 7
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 8
    「古い火力発電所をデータセンターに転換」構想がWin…
  • 9
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 10
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 1
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 2
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの母子に遭遇したハイカーが見せた「完璧な対応」映像にネット騒然
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 5
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 7
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 8
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 9
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 10
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中