最新記事
アーティスト

熱々キスで宣伝効果抜群、バイデン陣営からラブコールも...「テイラー・スウィフト狂騒曲」は大統領選をも動かす勢い

2024年2月2日(金)20時45分
千歳香奈子
テイラー・スウィフト

テイラー・スウィフト(2019年5月、ラスベガス) Tinseltown-Shutterstock

<エンタメ界、メディア、NFL、政界、SNS......計り知れない影響力を持つテイラー・スウィフトの一挙手一投足に全米が釘付け>

米国中が今、世界的歌姫テイラー・スウィフトの話題で持ち切りだ。テイラーの名前を聞かない日はないほど大量のニュースが巷に溢れ、「かつてはパリス・ヒルトンやキム・カーダシアンだったが、今はテイラー・スウィフトの時代だ」との声が漏れるほど、メディアの話題を独占している。

【動画】スーパーボウル出場を決めた恋人と熱々キスを何度も何度も交わすテイラー

NFL優勝決定戦スーパーボウルへの進出を決めたカンザスシティ・チーフスの恋人トラビス・ケルシーとフィールドで情熱的なキスを交わす姿がネットを賑わせ、メディアはテイラーがスーパーボウルに駆け付けるのかで盛り上がり、昨年の7割高となる平均9800ドルを記録するなどチケットの争奪戦も起きている。

その人気は11月の米大統領選へも飛び火し、再選を目指すバイデン大統領がテイラーを巻き込んだ選挙キャンペーンを画策しているとニューヨーク・タイムズ紙が報じるなど、エンタメ界からメディア、NFL、政界、SNSを巻き込む大騒動となっている。

試合中継もそっちのけでテイラーの姿を追うカメラ

昨年12月に米タイム誌の「今年の人」に選出されたテイラーは、暗いニュースが多く、世界が分断される中で「地球上これほど多く人々を感動させることができる人物は他にいない」と評された。その言葉通り、今まさにテイラーの一挙手一投足に世界が熱狂している。

テイラーが昨夏に交際を始めたトラビスの試合を観戦するため、9月に初めてチーフスの本拠地アローヘッド・スタジアムを訪れて以降、チケット価格が急騰。トラビスのユニホームは飛ぶように売れ、テレビ視聴率も最高を記録した。

試合中継そっちのけでテイラーの姿を追いかけていると話題を呼んだNFLは、1月28日に行われたAFCチャンピオンシップでチーフスがスーパーボウル進出を決めると、フィールドに駆け下りて恋人の勝利を祝福するテイラーの姿を公式SNSで配信した。

「テイラーを利用している」との批判もあるが、戦略は功を奏し、テイラーとチーフスはNFLに3億3150万ドル相当のブランド価値を生み出したともいわれている。

NFLだけでなく、AFCチャンピオンシップを中継したCBSもその恩恵にあずかっている。CBSは1週間後の2月4日にロサンゼルスで開催されるグラミー賞授賞式の放映権も持っており、最優秀レコード賞やアルバム賞など6部門にテイラーがノミネートされていることから、フィールドでのキスは抜群の宣伝効果となった。

2人がカップルとして初めてレッドカーペットに登場すればさらに注目を集めることになるが、トラビス自身が「スーパーボウル優勝とグラミー賞出席の両方を成し遂げるのは不可能」と早々に欠席を表明した。

座談会
「アフリカでビジネスをする」の理想と現実...国際協力銀行(JBIC)若手職員が語る体験談
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米独立委、反ユダヤ主義巡る調査開始 トランプ政権の

ビジネス

日経平均は4日続伸、高市トレードで連日最高値 利益

ビジネス

世銀、25年の中国成長予測4.8%に引き上げ 来年

ワールド

インド中銀、預金トークン化で実証実験へ CBDC活
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 2
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレクションを受け取った男性、大困惑も「驚きの価値」が?
  • 3
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿すると「腎臓の検査を」のコメントが、一体なぜ?
  • 4
    一番お金のかかる「趣味」とは? この習慣を持ったら…
  • 5
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 6
    筋肉が育つだけでは動けない...「爆発力」を支える「…
  • 7
    メーガン妃とキャサリン妃の「オーラの違い」が話題…
  • 8
    「不気味すぎる」「昨日までなかった...」ホテルの天…
  • 9
    監視カメラが捉えた隣人の「あり得ない行動」...子供…
  • 10
    イエスとはいったい何者だったのか?...人類史を二分…
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 3
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 4
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 5
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 6
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 7
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 8
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 9
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 10
    MITの地球化学者の研究により「地球初の動物」が判明…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 7
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中