最新記事
K-POP

BTSジミンになりたかったカナダ人俳優、整形手術12回の果てに待っていたものは?

2023年4月25日(火)20時50分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
BTSジミンになりたかったカナダ人俳優セント・フォン・コルッチ

カナダ人俳優セント・フォン・コルッチ Saint Von Colucci instagram via ANDY LANDER / YouTube

<2019年から韓国で活動していた若者が夢見たものは......>

BTSをはじめとしたK-POPアイドルが世界を席巻するなか、多くの若者が未来のBTSを夢見て韓国へとやってきて、芸能事務所の練習生としてレッスンを受けている。そうした若者の一人が、夢を叶える日を前にしてこの世を去った。英デイリー・メールが報じた。

2019年に韓国へやってきたカナダ人青年セント・フォン・コルッチ(22)はBTSのジミンに憧れて、過去1年間に22万ドル(約2,949万円)をかけて鼻の手術、唇の縮小手術、あごへのシリコン挿入、顔面リフティング、眉吊り上げ手術など、計12回の整形手術をした。

コルッチは4月22日に韓国のある病院で11月にあごに挿入したシリコンを除去するための手術を受けた。彼の広報担当者だったエリック・ブレイクは「コルッチは外見について非常に自信がなかった。自分のあごが角張っていて、とても大きいと感じていた」と明らかにした。

コルッチはあごの手術がどれほど危険か認知していたが、それでも手術を希望していたという。結局彼は手術途中に感染による合併症が発生して死亡したことが確認された。

10月から配信されるドラマに出演

コルッチは1999年カナダ・ケベックで生まれ、16歳から本格的に作曲を始め、18歳には他のアーティストへ楽曲を提供し始めた。2019年にカナダから韓国に渡ってきてK-POP業界に進出するため活動をしていた。また、昨年6月から6ヵ月間全8話の韓国ドラマ『可愛いい嘘(Pretty Lies)』の撮影に参加。主人公のひとりで一夜にして突然K-POPアイドルになる交換留学生役を熱演しただけでなく、同ドラマのOSTにも2曲を提供していたという。

広報担当者だったブレイクは「コルッチは非常に喜びながら、本当に一生懸命働いた」「とても悲劇的で不幸だ」と哀悼の意を表した。さらに「コルッチは韓国で仕事を見つけるのにとても苦労していた。西洋人の外見のため差別をたくさん受けたと感じていた」と付け加えた。

そう聞くと、彼が12回も整形手術を受けた意味が分かる。K-POPと出会わなければ金髪に青い瞳、身長182cm、82kgという恵まれた容姿をそのまま受け入れてカナダで活躍できたに違いないコルッチ。その才能の片鱗は、ドラマ『可愛いい嘘』で今年10月に米国の主要配信プラットフォームで確認できる予定だ。

ビジネス
「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野紗季子が明かす「愛されるブランド」の作り方
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米総合PMI、12月は半年ぶりの低水準 新規受注が

ワールド

バンス副大統領、激戦州で政策アピール 中間選挙控え

ワールド

欧州評議会、ウクライナ損害賠償へ新組織 創設案に3

ビジネス

米雇用、11月予想上回る+6.4万人 失業率は4年
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 8
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    「日本中が人手不足」のウソ...産業界が人口減少を乗…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 8
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中