最新記事

株の基礎知識

株価が「10倍」になる株に出合う、たったひとつの方法

2021年10月15日(金)06時30分
岡田禎子 ※かぶまどより転載

そもそも株価が何倍にも成長するということは、過去や現在の実力よりも、将来的に期待できるような革新的なモノ・サービスを提供する可能性を秘めているからです。その可能性への期待が、株価を大きく押し上げる原動力となるのです。

日本の主市場である東証1部にも、これから成長が期待される新興企業が上場することありますが、そうした株はすでに時価総額も大きくなっていることが多く、また、機関投資家や海外投資家など圧倒的な資金力をもつ相手と熾烈な戦いを繰り広げなければいけません。

それに対して、個人投資家が主な市場参加者である新興市場は、格別に大きな利益をもたらす可能性のある株を発掘するのに最適な場と言えます。

未来の大谷翔平を探せ!

米メジャーリーグのスカウトマンたちは、地方から地方へと全米中を旅し、さらに海を越えて、将来のメジャーリーガーとなる逸材を求めてまわり、才能溢れる価値ある若手を発掘します。

株式市場におけるスカウトマンは、他ならぬ投資家です。未来のアップルや第2のソニーグループなど、いつの日か大金の実る木を誰もが常に探しています。確実に自分の利益にするには、まだライバルが目をつけていない小さな苗のうちに手に入れなくてはなりません。

自分が目をつけた株が本当に大きく成長してくれるのか......。テンバガーのように大きく成長する株を狙うことは、リターンが大きい分、見込み違いで失敗したときのリスクも大きくなります。それを理解し、リスクを負う覚悟を持つことが必要です。


「(とびきりの才能ある選手を発掘するのは)野菜を買うほど簡単じゃない」
 ──映画「人生の特等席」(2012年・アメリカ)より、メジャーリーグのスカウトマンの台詞

それでも、時価総額という物差しを使うことで、大型株では難しい数か月で株価が2倍、3倍、時には10倍にすらなる可能性のある銘柄に出会うことができます。いずれは東証1部に昇格し、大谷選手のように大きく羽ばたいてくれるかもしれません。

個人投資家にそんな夢を抱かせてくれるのも、株式市場の魅力のひとつと言えるのではないでしょうか。

[執筆者]
岡田禎子(おかだ・さちこ)
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴らしさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう活動中。個人投資家としては20年以上の経験があり、特に個別株投資については特別な思い入れがある。さまざまなメディアに執筆するほか、セミナー講師も務める。テレビ東京系列ドラマ「インベスターZ」の脚本協力も務める。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP) 【かぶまどアワード2020】

※当記事は「かぶまど」の提供記事です
kabumado_newlogo200-2021.jpg

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏インフレは当面2%程度、金利は景気次第=ポ

ビジネス

ECB、動向次第で利下げや利上げに踏み切る=オース

ビジネス

ユーロ圏の成長・インフレリスク、依然大きいが均衡=

ビジネス

アングル:日銀、追加利上げへ慎重に時機探る 為替次
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    【独占画像】撃墜リスクを引き受ける次世代ドローン…
  • 8
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 9
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 10
    中国、ネット上の「敗北主義」を排除へ ――全国キャン…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中