ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐる議論...学生が英語下手な社員に同情する理由
佐藤 レガラドさんが三木谷社長の立場だったら、どのように全社の言語戦略を実施しますか。
レガラド 私は「社内公用語の英語化」という施策自体は理にかなっていると思いますし、三木谷社長の大胆な変革リーダーシップにも敬意を表します。なぜなら楽天にとってグローバル化は重要な成長戦略であり、「英語化」は正しい戦略だと思うからです。でも私が経営者なら、目指す方向は同じでも、もう少し実施方法を変えたいですね。
私が実現したいと願うのは誰も取りこぼさない「社内公用語英語化」。職種によって達成目標を変えてもいいですし、英語力をTOEICの点数だけでではなく、会話力など別の軸でも評価してもいいと思います。また社員の英語研修プログラムには惜しみなく投資し、会社が社員の成長を支援していることを示したいです。
何よりも、目標点数に達しない人には「減給」「降格」する減点制度ではなく、英語力を大幅に高めたり、国際ビジネスを推進したりした人には「昇給」「昇格」するような加点制度にして、すべての社員をやる気にする制度を構築することをめざしたいですね。
*本記事に登場する学生のインタビューは、個人の意見を反映したものであり、ハーバード大学及びハーバード大学経営大学院の見解を示すものではありません。
オースティン・レガラド(Austin Regalado)
1998年米フロリダ州生まれ。2020年シカゴ大学卒業。米グーグルを経て、2024年8月、ハーバードビジネススクール入学。2026年5月、MBA取得予定。
佐藤智恵
1970年兵庫県生まれ。1992年東京大学教養学部卒業後、NHK入局。2001年米コロンビア大学経営大学院修了 (MBA)。ボストンコンサルティンググループなどを経て、2012年、作家・コンサルタントとして独立。2017年より東証プライム上場企業数社の社外取締役を務める。主な著書に『ハーバードでいちばん人気の国・日本』 (PHP新書)、『ハーバード日本史教室』(中公新書ラクレ)。最新刊は『なぜハーバードは虎屋に学ぶのか ハーバード白熱教室の中の日本』(中公新書ラクレ)。講演依頼等お問い合わせはhttps://www.satochie.com/。
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