「ノーベル賞受賞者」の本で、「人類最高峰の教養」を学ぼう──おすすめの7冊の内容を紹介
経済学賞
『貧乏人の経済学』
著者:アビジット・V・バナジー、エスター・デュフロ、山形浩生(訳)
出版社:みすず書房
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貧困解消に対する実践的なアプローチが評価され、2019年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者のアビジット・V・バナジーとエステル・デュフロ。本書『貧乏人の経済学』は両氏によって書かれた一冊で、途上国支援に力を入れるビル・ゲイツの愛読書としても知られています。
「途上国における貧困問題」と聞くと、まず「飢餓」をイメージするのではないでしょうか。しかし本書によると、「貧困者はお金をもらっても、必ずしも食料を買うとは限らない」とのこと。たしかに食べ物は生きる上で必要不可欠ですが、日々に楽しみが少ない貧困者たちは、それよりも娯楽や祭事にお金をかける傾向があるとのことです。
貧困問題を解決するには、"非支援者"の実態を知ることが欠かせません。ただ金銭や食料を送るのではなく、本当に効果のある援助をすること。本書を読むことで、その手がかりをつかめるのではないでしょうか。