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【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?

2025年5月16日(金)11時44分
坂本貴志(リクルートワークス研究所研究員・アナリスト)*DIAMOND Onlineからの転載
65歳以上の平均年収

beeboys -shutterstock-

<「60歳以降の仕事人生にも、ガイドが必要だ」──そう語るのは、『月10万円稼いで豊かに暮らす 定年後の仕事図鑑』を著した坂本貴志さんだ>

高齢期の就労・賃金を専門とするリクルートワークス研究所の坂本さんが、65歳以上・640万人のデータを分析し、まとめた書籍が『月10万円稼いで豊かに暮らす 定年後の仕事図鑑』です。

定年退職=引退だった時代は終わり、いまや「定年後の仕事探し」を自分自身で行う時代がやってきました。本書では、実際に働いている人のデータを参照しながら、19カテゴリ、100種類の仕事を紹介。現役時代とは全く違う仕事選びのコツについても解説しています。


定年後から始められる仕事だけを厳選

本書で紹介する職種の選定にあたっては、まず総務省「国勢調査」をもとに各職種の就業人数とその中における65歳以上の就業者が占める割合を算出し、高齢期の就業者が一定の数と割合で働いている職種を割り出すことで、「就業しやすい職種」19のカテゴリを特定した。

その後、特定した職業の中で医師や弁護士、エンジニアなど特殊な資格や長期の就業経験を要するものを除いたうえで、シニアからでも始めやすくかつ無理なく働ける職業(つまり満足度の高い仕事)を選び、掲載を行っている。

さらに本書では、各職業について、総務省統計局から総務省「就業構造基本調査」のオーダーメード集計を入手したうえで、各職種の年齢別の就業人口、高齢者比率、女性比率、65歳以上の就業者の週労働時間、年収、就業・雇用形態を算出している。

1位は「包装」。年収は低いが、短い時間で無理なく働ける仕事

調査した19職種で年収ランキングが最も低いのは、「包装」の92.1万円。ワースト2位の「清掃員」は、98.4万円だった。

包装の仕事は女性比率が高く、65歳以上の就業者のうち76.1%が女性である。

仕事の性質上、重い荷物を持つなどの業務が少ないことが背景として考えられる。この職種の就業人口はそこまで多くないが、その構成をみると、65~69歳の就業者は3.2万人と多い。

一方、70~74歳は1万人と、3分の1以下まで減少する。60代後半までは無理なくできる仕事だ。

労働時間は比較的短く、週に15~21時間働く人が37.7%で最も多い。それに伴って収入帯も低めで、年収が100万円未満の人が6割弱である。

雇用形態は非正規雇用で働く人が大半となっていることから、多くがパート・アルバイトとして雇用されて働いているものと考えられる。機械化・自動化が急速に進む領域であるが、人の手による作業も依然として残っている。EC市場の拡大によって小ロットの物流需要が高まり、倉庫作業員の需要は今後も大幅に減ることはないと考えられる。

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