「飲みに誘うのはNG」は本当?「ある日突然」退職するZ世代...管理職に不足しているものを知ろう

2025年2月13日(木)11時26分
flier編集部

──本書では、若手の定着に「We感覚」を養うオンボーディングが重要だとありました。ステージ別の処方箋が解説されていて、オンボーディングへの捉え方が変わりました。キュービックさんとかアサヒ飲料さんといったさまざまな先駆的事例が紹介されていますが、特に印象的な事例はありましたか。

特に印象深かったのは、デジタルメディア事業を行うキュービックさんの「全社員が新入社員研修にフルコミットする」という取り組みです。通常は、新卒採用でOFF-JTを実施して、あとは各部署に育成を任せることが多いです。キュービックさんは「全社員での育成」を掲げ、個々の社員に寄り添ったトレーニングメニューを考え、実行できるよう促しています。


成功要因として大きいのは、職場の全員が新人育成に本気であるというマインドセットです。その人の自己特性を理解し、かなりストレッチした目標に向けて日々のやるべきことを決めて追いかけていく。そうすると若手は清々しいほど伸びます。

──人事やマネジャー層から「優秀な人材ほど辞める」という悩みをよく聞きます。この課題へのマネジャー層の処方箋とは何でしょうか。

退職を切り出されてから対処しても遅いので、その兆候を察知する仕組みづくりが大事になります。マネジャー自身ですべて把握することは難しいので、「協力者がいるかどうか」が鍵になります。この協力者とは、社員の個人人格と組織人格のチューニングをフォローできる、信頼される役割という意味です。

「Aさんがこういう発言をすることが増えていて、上司との関係で悩んでいそうだ」「Bさんは最近元気がなさそう」といった声が日頃から集められているかどうか。社員が個人人格で悩んでいる段階で、その兆候を察知できる人を育て、当人の悩みに早めに対処できるのが望ましいと考えます。

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