最新記事
自動車

日産とホンダ、持ち株会社設立に向け協議=関係者

2024年12月18日(水)11時27分
日産のロゴ

12月18日、日産自動車とホンダが、持ち株会社設立に向け協議をしていることが分かった。事情を知る関係者が18日、明らかにした。上海の自動車ショーで2021年撮影(2024年 ロイター/Aly Song)

日産自動車とホンダが、持ち株会社設立に向け協議をしていることが分かった。事情を知る関係者が18日、明らかにした。両社が傘下に入り、技術などをそれぞれ持ち寄り協力を深めることを検討している。

両社とも「将来的な協業についてさまざまな検討を行っている」とのコメントを出した。「更新情報があれば適切な時期にステークホールダー(利害関係者)に知らせる」とした。日産が筆頭株主の三菱自動車工業も同様の声明を出した。

18日の東京株式市場で日産株は買い注文が殺到し、前営業日比で一時23%高まで上伸した。ホンダはマイナス圏で推移している。「短期的に株価のインパクトはホンダにネガティブ。日産は完全に救いの手をホンダからから差し伸べてもらうということなのでポジティブ」と、東海東京インテリジェンス・ラボの杉浦誠司シニアアナリストは話す。

両社は3月、電気自動車(EV)を中心とした電動化・知能化分野での業務提携の検討を始めると発表。その後、ソフトウエアで機能や性能を更新できる車両「SDV」向けプラットフォームの共同研究、電池、EV駆動装置「イーアクスル」の共通化、車両の相互補完、国内充電サービスなどで協業する方針を示していた。

両社で技術を持ち寄り開発スピードを加速するほか、規模拡大でコスト競争力を高め、EVで先行する米中勢に対抗する狙いで、巨額の開発コストを分担し、投資負担を抑える考えを示していた。

日産は北米と中国で販売が低迷して業績が急速に悪化。11月の決算発表に合わせ、世界で生産能力を2割、人員を9000人削減するリストラ策を公表した。

(白木真紀 取材協力:小宮貫太郎)



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


ニューズウィーク日本版 Newsweek Exclusive 昭和100年
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年8月12日/19日号(8月5日発売)は「Newsweek Exclusive 昭和100年」特集。現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


東京アメリカンクラブ
一夜限りのきらめく晩餐会──東京アメリカンクラブで過ごす、贅沢と支援の夜
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英政府、経営難の水道会社巡り助言契約と関係筋 特別

ワールド

ガザ市攻撃で11人死亡、南部にも空爆 増える餓死者

ビジネス

アングル:最高値の日本株、株高持続の見方 米株や国

ビジネス

独ZEW景気期待指数、8月大幅悪化 米関税合意に失
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入する切実な理由
  • 2
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客を30分間も足止めした「予想外の犯人」にネット騒然
  • 3
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 4
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 5
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 6
    【徹底解説】エプスタイン事件とは何なのか?...トラ…
  • 7
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 8
    なぜ「あなたの筋トレ」は伸び悩んでいるのか?...筋…
  • 9
    「古い火力発電所をデータセンターに転換」構想がWin…
  • 10
    「靴を脱いでください」と言われ続けて100億足...ア…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 3
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 4
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 5
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 7
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 8
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 9
    こんなにも違った...「本物のスター・ウォーズ」をデ…
  • 10
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中