最新記事

株式

米国株式市場1338ドル安、ダウ平均はトランプ相場の上げ消失

2020年3月19日(木)08時33分

米国株式市場は大幅反落。新型コロナウイルスを巡る懸念から、最近の売りが再び強まった。ニューヨーク証券取引所で撮影(2020年 ロイター/LUCAS JACKSON)

米国株式市場は大幅反落。新型コロナウイルスを巡る懸念から、最近の売りが再び強まった。ダウ平均は1338ドル下落し、2017年のトランプ大統領就任以降に記録した上げを全て失った。

S&P総合500種は下げ幅を縮小して引けたが、それでも5.2%安。2月19日の終値ベースの最高値から約29%下落している。

ホテルや空港では利用客が急減し、航空会社は損失抑制に向け従業員に無給休暇の取得を要請。これを受け、S&P1500航空株が20.8%安となり、ヒルトン、マリオット、ハイアットなどのホテル株が12─19%値下がりした。

エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ネラ・リチャードソン氏は「市場は恐怖と不確実性に反応しており、株価が底値を付けるまでは終わらないだろう。底値形成には新型コロナの感染拡大を封じ込め、経済的損害を限定する必要がある」と述べた。

トランプ大統領は約500億ドルの航空業界支援策に加え、総額5000億ドルの現金給付案を議会に提案したが、株安に歯止めはかからなかった。

JPモルガンは新型コロナの影響により、米経済が今四半期に4%、次の四半期に14%縮小し、通年では1.5%縮小する可能性が高いと発表した。

取引時間中にはS&P500が7%安となったことを受け、取引が15分間停止された。投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は76.45に上昇した。

米原油先物がこの日約17%下落して18年ぶりの安値を付けたことを受け、S&Pエネルギーは終値で2003年以来の安値となった。

デフォルト(債務不履行)や評価損の計上が相次ぐとの懸念から銀行株も売られ、S&P銀行株指数は7.9%安となった。

航空機大手ボーイングは17.9%の大幅安。

バンテージポイント・インベストメント・アドバイザーズの最高投資責任者(CIO)、ウェイン・ウィッカー氏は「市場は2月初めには怖いもの知らずのような勢いがあったが、そこからきょうのように希望を失った状況に陥っている」と指摘した。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を12.71対1の比率で上回った。ナスダックでは8.79対1で値下がり銘柄数が多かった。

S&P500構成銘柄では、5銘柄が52週高値を更新し、294銘柄が新安値を付けた。ナスダック構成銘柄では11銘柄が新高値を更新し、1214銘柄が新安値を付けた。

米取引所の合算出来高は185億1000万株。直近20営業日の平均は146億株。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ウォーシュ氏のFRB資産圧縮論、利下げ志向と両立せ

ワールド

米特使、イスラエルでネタニヤフ首相と会談へ=イスラ

ワールド

シンガポール、宇宙機関を設立へ 世界的な投資急増に

ビジネス

英製造業PMI、1月は51.8に上昇 24年8月以
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 6
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 7
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 8
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 9
    エプスタイン文書追加公開...ラトニック商務長官、ケ…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中