最新記事

環境問題

カリフォルニア州、トヨタや日産から購入停止へ 排ガス規制巡り対立

2019年11月19日(火)11時50分

米カリフォルニア州は、独自に排ガス基準を設定する同州の権限を取り消そうとしているトランプ政権の方針を支持する自動車メーカーからの新車購入を、来年初めから全面的に停止すると発表した。写真はロサンゼルス中心部につながるハイウェイ。7月22日撮影(2019年 ロイターMike Blake)

米カリフォルニア州は18日、独自に排ガス基準を設定する同州の権限を取り消そうとしているトランプ政権の方針を支持する自動車メーカーからの新車購入を、来年初めから全面的に停止すると発表した。対象になるのはゼネラル・モーターズ(GM)やトヨタ自動車、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)、日産自動車などだ。

2016年から昨年までにカリフォルニア州は、それぞれGMから5860万ドル相当、FCAから5580万ドル相当、トヨタから1060万ドル相当、日産から900万ドル相当の新車を州政府用の車として購入してきた。

ただ先月、GMやトヨタ、FCAと業界団体グローバル・オートメーカーズのメンバーは、連邦政府案よりも厳格な排ガス基準をカリフォルニア州が導入するのを禁止するトランプ政権の取り組みへの支持を打ち出した。

これを受け同州は来年1月以降、州の排ガス基準設定権限を認めているメーカーのみから新車を購入する意向だ。フォード・モーターやホンダ、BMW、フォルクスワーゲン(VW)といった7月に新たな排ガス基準の適用に関して同州と合意した4社も購入先に含まれる。

ニューソム州知事は声明で「歴史の間違った側を選んだメーカーは、カリフォルニア州の購買力を失う側になるだろう」と述べた。

[ワシントン ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191126issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

11月26日号(11月19日発売)は「プラスチック・クライシス」特集。プラスチックごみは海に流出し、魚や海鳥を傷つけ、最後に人類自身と経済を蝕む。「冤罪説」を唱えるプラ業界、先進諸国のごみを拒否する東南アジア......。今すぐ私たちがすべきこととは。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米の輸出制限ルール、一時停止後の取り決め協議継続へ

ワールド

シカゴの不法移民摘発責任者、今後は南部地域へ異動か

ワールド

加州知事、気候変動対策でトランプ米大統領を「愚か」

ビジネス

AMD、データセンター向け半導体市場が5年後1兆ド
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入口」がついに発見!? 中には一体何が?
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「流石にそっくり」...マイケル・ジャクソンを「実の…
  • 8
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 9
    【銘柄】エヌビディアとの提携発表で株価が急騰...か…
  • 10
    【クイズ】韓国でGoogleマップが機能しない「意外な…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中