最新記事

トヨタ、天津爆発で現地工場を3日間稼働停止 立ち入り規制で

避難勧告エリア内の工場など2か所で操業を停止、影響は5000台以上に

2015年8月17日(月)16時27分

8月16日、トヨタ自動車は、中国・天津市で起きた大規模爆発事故により、現地合弁会社での生産を17日から19日まで停止することを明らかにした。写真は煙がたちのぼる爆発現場付近、15日撮影(2015年 ロイター)

[東京 16日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は16日、中国・天津市で起きた大規模爆発事故により、現地合弁会社での生産を17日から19日まで停止することを明らかにした。事故現場周辺で、危険化学物質への懸念から現地当局からの立ち入り規制が続いているため。

操業を停止するのは、中国自動車大手の第一汽車集団との合弁会社「天津一汽トヨタ」の泰達工場と西青工場。夏季休業明けの17日から当面3日間の稼働停止を決めた。20日以降の稼働については未定で、今後の動向を見ながらあらためて判断する。

泰達工場は爆発現場から約2キロほどしか離れておらず、爆発により窓ガラスが割れるなどの被害があったほか、現地当局からの避難勧告が続いている。西青工場は約70キロと離れているが、泰達工場からの部品供給が滞るため、同じく17から19日までの稼働を停止する。

天津一汽トヨタは中国における主力生産拠点の1つで、小型車「カローラ」などを生産している。2014年の生産実績は44万台。3日間の稼働停止による生産への影響は約5000台以上とみられる。

トヨタによると、爆発事故が発生した倉庫周辺の寮などに住む現地従業員50人以上が負傷。倉庫近くには工場のほか、開発拠点、物流施設もある。一時保管していた完成車なども爆発の影響を受けたもようだが、周辺への立ち入りが規制されており、具体的な被害や生産に与える影響など、詳しい状況の把握には時間がかかるとしている。

(白木真紀)

120x28 Reuters.gif

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

中国GDP、第2四半期は5.2%増に鈍化 底堅さも

ワールド

トランプ氏の「芝居じみた最後通告」 ロシアは気にせ

ビジネス

焦点:来たる米Tビル大量発行、今後1年半で1兆ドル

ワールド

アングル:米政権の財政運営「視界不良」、情報不足に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 2
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 5
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 6
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 7
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 10
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中