コラム

トランプ政権がベネズエラを放っておけない最大の理由

2019年02月16日(土)14時40分

キューバ系アメリカ人のマルコ・ルビオ共和党上院議員も、マドゥロ攻撃の急先鋒になってきた。「トランプ大統領を感化し、関心を引き付けることにより......政権の中南米政策を牽引し、政権の方針を対外的に発信している」と、ニューヨーク・タイムズ紙は指摘している。

米政府は、現実的な戦略上の計算によりベネズエラに介入している面もあるだろう。マドゥロ政権は、アメリカと地政学上の対立関係にある中国およびロシアと友好関係にある。アメリカにとって今のベネズエラの状況は、自国に敵対的な政権を追い落とし、友好的な新しい政権を樹立するチャンスだ。

ベネズエラの状況は極めて深刻に見える。米政府とグアイドは、メキシコ、ウルグアイ、バチカンによる仲介の申し出を突っぱねている。一方のマドゥロも、退陣して友好国に亡命するというシナリオを受け入れるつもりは、ほぼなさそうだ。

ベネズエラは内戦に突入するほかないのか。ベネズエラ駐在の米臨時代理大使であるジェームズ・ストーリーに注目したい。この精力的な外交官が仲介役を担う可能性がある。鋼のように強い意志と朴訥(ぼくとつ)とした愛嬌を併せ持つストーリーに、マドゥロも一目置いている。

時には、こうした人と人との関係が一触即発の地政学上の危機を解決することもある。

<本誌2019年02月19日号掲載>

※2019年2月19日号(2月13日発売)は「日本人が知らない 自動運転の現在地」特集。シンガポール、ボストン、アトランタ......。世界に先駆けて「自律走行都市」化へと舵を切る各都市の挑戦をレポート。自家用車と駐車場を消滅させ、暮らしと経済を根本から変える技術の完成が迫っている。MaaSの現状、「全米1位」フォードの転身、アメリカの自動車ブランド・ランキングも。

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プロフィール

サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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