コラム

トランプ再選を阻むのは誰? 混戦の民主党レースを読む

2019年02月02日(土)15時10分

オバマ政権で副大統領を務めたジョー・バイデン(76)への待望論も根強いが、バイデン周辺は、敗れた場合に名声に傷が付くことも恐れている。大統領選を本格的に戦えば、これまでの言動を精査されて批判を浴びる可能性もある。本稿執筆時点で、トランプに勝てる確率は80%としておこう。

民主党の最強候補は、現時点は無名の人物かもしれない。オバマは、大統領選に勝つ4年前の段階ではイリノイ州議会上院議員だった。民主党予備選が大混戦になれば、「民主党版トランプ」のような人物が急浮上しても不思議はない。

誰も混戦を抜け出せなければ、ヒラリー・クリントン(71)が終盤に出馬表明するかもしれない。その場合は、再び民主党予備選を制する可能性が高い。トランプとクリントンの4年ぶりの再戦を期待するメディアも、予備選でクリントンに追い風を吹かせるだろう。

<本誌2019年02月05日号掲載>

※2019年2月5日号(1月29日発売)は「米中激突:テクノナショナリズムの脅威」特集。技術力でアメリカを凌駕する中国にトランプは関税で対抗するが、それは誤りではないか。貿易から軍事へと拡大する米中新冷戦の勝者は――。米中激突の深層を読み解く。

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サム・ポトリッキオ

Sam Potolicchio ジョージタウン大学教授(グローバル教育ディレクター)、ロシア国家経済・公共政策大統領アカデミー特別教授、プリンストン・レビュー誌が選ぶ「アメリカ最高の教授」の1人

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