だが、その官能的世界に"いやらしい"と言われるような感覚は、ほとんどない。彼が切り取り、あるいは繋ぎ合わせた瞬間、瞬間の世界が、あまりにもナチュラルなためだ。ドキュメント・タイプの作品だけでなく、セットアップした作品でも、常に生活感、あるいは"ライフ"と言うべき本物の匂いが漂っているのである。それゆえ、むしろピュアな感覚や心地良さが際立ってくる。
とはいえ、それは簡単に表現できるものではない。なぜなら、表現者がその感覚の世界とシンクロしていることが前提だからだ。さもなければ、作品はいま流行りの"フェイク"で終わってしまう。
無論、そうした世界を作り出せるのは、ランバート自身がゲイであるということも大きな理由だろう。だがそれだけではない。彼の作品には人類の普遍性が存在し、それを通して人間の条件を探求しようとしているからである。「Intimacy‐親密性」と「Love‐愛」である。
実のところ、この人間性に対する貪欲な探求こそが彼の最大の才能だろう。少し前までの作品にもそうした感覚的なコンセプトが顕著に表れていた。親密さや愛とは正反対の暴力性の作品だ。
それについて彼はこう語る。ロサンゼルス時代、ギャングをはじめ、自分の日常は暴力に覆われていた。それを映像で表したのは、暴力が人間にとって何なのか、また自分にどういう影響を与えたのかを、突き詰めてみたかったからだと。
そして、続けてこう語る。
もう、我々の世界に暴力はいらない。愛の普遍性を理解することが必要さ。
今回ご紹介したInstagramフォトグラファー:
Matt Lambert @dielamb
DIE ALPHATIER TRILOGIE from matt lambert on Vimeo.
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