コラム

裁量労働制の見直しが「働かせ放題」になる危うさ

2026年02月18日(水)12時00分

仮にですが、裁量労働を続けると「働かせ放題」になるので、これを見直すとします。例えば、労働者を守るために選択制にするとか、実際の労働時間とのズレが一定時間を超えたら残業代の追加をするというような方向はあり得ると思います。現状が余りにもひどい「働かせ放題」であるのなら、それも仕方がないでしょう。

ですが、本来の改革の方向というのは、やはり国際基準に基づいた方向である必要があると思います。「職務要件の定義」とは「自分の職務以外はやってはいけない」という厳格なものだとか、最新の情報とスキルを持った人間が権限と報酬を得るという仕組みを作り、働く人が自身の裁量で目標達成をできるようにしなくては、真のモチベーションに支えられた生産性は実現しません。


こうした改革を、今からでも遅くないので進めていかないといけません。AI時代に突入する中で、世界中の企業がAIを活用して生産性を急カーブで向上させています。その中で、いつまでも日本式の組織、日本式の働き方を続けていては、競争力という点で、加速度的に遅れていってしまうからです。

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プロフィール

冷泉彰彦

(れいぜい あきひこ)ニュージャージー州在住。作家・ジャーナリスト。プリンストン日本語学校高等部主任。1959年東京生まれ。東京大学文学部卒業。コロンビア大学大学院修士(日本語教授法)。福武書店(現ベネッセコーポレーション)勤務を経て93年に渡米。

最新刊『自動運転「戦場」ルポ ウーバー、グーグル、日本勢――クルマの近未来』(朝日新書)が7月13日に発売。近著に『アイビーリーグの入り方 アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準』(CCCメディアハウス)など。メールマガジンJMM(村上龍編集長)で「FROM911、USAレポート」(www.jmm.co.jp/)を連載中。週刊メルマガ(有料)「冷泉彰彦のプリンストン通信」配信中。

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