コラム

劣勢明らかなトランプに、逆転のシナリオはあるのか?

2020年07月28日(火)17時00分

ホワイトハウスでFOXニュースのインタビューを受けるトランプ(今年3月) Jonathan Ernst-REUTERS

<コロナ危機で失策が続いたトランプの支持率は、バイデンに大きく水をあけられている>

今年2月くらいまでは、アメリカの株価も好調、失業率は過去50年間で最低という経済状況で、トランプ再選の可能性は高いと言われていました。ですが、ここへ来てトランプ陣営の選挙戦は「絶不調」に陥っています。例えば、政治サイト「リアル・クリアー・ポリティクス」が発表している全国の主要な世論調査の平均値では、7月27日の時点の大統領の支持率は、

▽支持......42.1%
▼不支持......56.3%

という数字になっています。不支持が支持より14.2%も多いのですから、これは危険水域と言っていいでしょう。現職大統領の支持率ではなく、選挙戦そのものである、両候補の支持率調査の全国平均値(同サイトによる)を見てみると、同じく7月27日時点では、

・トランプ......41.3%
・バイデン......50.6%

と9.3%の差となっています。さらに同サイトの、各州別の調査結果から各州ごとの勝敗を判定する方式での獲得選挙人の予想を見てみましょう。

まず、僅差の州は「トスアップ」、つまり現時点ではタイとして選挙人獲得数に入れない方式では、

「バイデン:222」に対して「トランプ:115」、「トスアップ:201」

となる一方で、僅差の州でも勝敗を判定して選挙人を総取りさせた予想では、

「バイデン:352」に対して「トランプ:186」となっています。

選挙人総数538、当選ラインは270ですから、バイデン候補がかなり有利になってきていることが分かります。

特に激戦州であるフロリダ(選挙人数29)、ペンシルベニア(20)、ミシガン(16)では、バイデン候補がかなりリードしており、保守州と言われてきたテキサス州(38)も一部世論調査ではバイデン優勢という数字が出ています。トランプ陣営としてはかなり苦しい戦いになっているのは事実です。

<関連記事:米民主主義の危機 大統領選で敗北してもトランプは辞めない

プロフィール

冷泉彰彦

(れいぜい あきひこ)ニュージャージー州在住。作家・ジャーナリスト。プリンストン日本語学校高等部主任。1959年東京生まれ。東京大学文学部卒業。コロンビア大学大学院修士(日本語教授法)。福武書店(現ベネッセコーポレーション)勤務を経て93年に渡米。

最新刊『自動運転「戦場」ルポ ウーバー、グーグル、日本勢――クルマの近未来』(朝日新書)が7月13日に発売。近著に『アイビーリーグの入り方 アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準』(CCCメディアハウス)など。メールマガジンJMM(村上龍編集長)で「FROM911、USAレポート」(www.jmm.co.jp/)を連載中。週刊メルマガ(有料)「冷泉彰彦のプリンストン通信」配信中。

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