<環境破壊を続ける人類は、地球にとって「侵略者」だったのだろうか>

世界中で危機的な環境破壊が進むなか、巨匠セバスチャン・サルガドがブラジルのアマゾンとその地に生きる先住民を撮影した最新写真集『アマゾニア』は、見る者に深淵な問いを突き付ける。われわれ人類は、地球にとって「侵略者」だったのだろうか、と。

サルガドは先住民たちとジャングルで生活し、ピラニアがすむ川をボートで渡り、軍用ヘリコプターから熱帯雨林を空撮した。彼はアマゾンの「計り知れない自然の力」に圧倒されながらも、原始的で家族的な生活を営む先住民との暮らしに、懐かしさとも言うべき居心地の良さを感じたと言う。

人類が侵略者として在るのではなく、母なる大地と共存する未開拓地に身を置いて、あるべき形に「帰る」感覚を覚えたのだろうか。

サルガドはその感動を「言葉や写真では十分に伝え切れない」としながらも、先住民の手で守られてきた地球の神秘と美しさが「これ以上消えてなくなる前に記録しておきたかった」と言う。彼は『アマゾニア』の序文をこう結んでいる。

「50年後、この写真集が失われた世界の記録とならないことを心の底から願う」

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セラ・ドゥ・ディビゾー国立公園上空の分厚い雨雲から豪雨が爆発的に降り注ぐ様子を、サルガドは「きのこ雲のようだ」と評した(ブラジル北西部アクレ州、2016年) Phootgraphs by ©Sebastião Salgado
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カンパ・ドゥ・リオ・アモネア先住民地域に住む少女ヤラ・アシャニンカ。顔のペイントは彼女が未婚であることを示す(アクレ州、2016年) Phootgraphs by ©Sebastião Salgado
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トワリ・イピ村の先住民ゾーエの男性たち。ゾーエは彼らの言語で「私は私」という意味を持つ(北部のパラ州、2009年) Phootgraphs by ©Sebastião Salgado