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パラマウント、ワーナーに自社提案がネトフリ案より「優位」と改めて訴え

2026年01月09日(金)08時45分

写真はパラマウントとワーナー・ブラザースのロゴ。2025年12月撮影。REUTERS/Dado Ruvic

[8日 ロ‍イター] - 米メディア大手パラマウ‌ント・スカイダンスは8日、同業ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)に対する1084億ドルの買収案が、動画配信大手ネットフリックスの対抗案よりも‌優位だと改めて主張し、ネ​ットフリックス案の中心となるケーブル事業のスピンオフ(分離独立)は事実上無価値だと指摘した。

WBDは7日、パラマウントによる敵対的買収の修正案について、取締役会の全会一致で拒否したことを明らかにした。パラマウントの提案は、オラク‌ルのラリー・エリソン共同創業者が約400億ドルの個人保証を提供。540億ドルの負債で資金を調達し、1株当たり30ドルで現金により買収するとしている。一方、ネットフリックスは映画・テレビスタジオなどを827億ドル(1株当たり27.75ドル)で現金と株式により買収する案を提示している。

パラマウントの主張は、WBD全体に対する全額現金での自社の買収提案が、スタジオ・ストリーミング資産に対するネットフリックスの現金・株式による買収案よりも優れており、規制上のハードルをより簡単にクリアできるという​ものだ。

パラマウントは8日、ネットフリックスが望んでいな⁠いCNNとディスカバリーのケーブル資産について、コムキャストのスピンオフで最近上‍場したバーサント・メディアの株式評価に基づけば、事実上無価値だと指摘した。バーサントにはデジタル資産とCNBCなどのテレビチャンネルが含まれる。同社株は5日の上場以来18%下落している。

パラマウントは「ディスカバリー・グローバルがバーサントと同レベルで取引され‍れば、ディスカバリー・グローバルの株式価値はゼロになるが、バ‍ーサント‌より割安で取引されるべき理由がいくつかある」と述‍べ、WBDが合併に負債を上乗せした場合、ネットフリックスの提案では株主に支払う現金が減るとした。

WBDがバーサントと同じレバレッジを採用した場合、現金支払額は現在の1株当たり23.25ドルから20ドルに下がる可能性があると主張している。

WBDはコメント要請にすぐに応じなかった。ネットフリックスは7日の声⁠明を引用し、自社の提案が優れた取引であり、最大の価値をもたらすと述べた。

イーマーケターのシニアアナリスト、ロス・ベネス氏⁠は「株主がこの主張に動かされるとすれ‍ば驚きだ。なぜなら、彼らは会社を分割し、成長部分をネットフリックスに売却することに合意した時点で、従来のテレビ資産の価値が低下していることをすでに考​慮していた可能性が高いからだ」と指摘。「しかし、パラマウントの言い分にも一理ある。色あせたテレビネットワークはほとんどの投資家にとって魅力的ではない」と語った。

パラマウントの公開買付けは1月21日に終了するが、同社は延長することができる。

ロイター
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