Picture Power

【写真特集】自然を生きる動物たちの輝く瞬間を捉える

CAPTURING MOTHER NATURE

Photographs by Wildlife Photographer of the Year 2020

2020年11月07日(土)15時30分

ppnature06.jpg

Kirsten Luce/Wildlife Photographer of the Year

<「フォトジャーナリズム」部門>『ショービジネス』クリステン・ルース(アメリカ)
ロシアの氷上サーカスで口輪をはめられ、曲芸をするホッキョクグマ。搾取される動物を撮影してきたルースには、これまでになく衝撃的な場面に思えた。でも観客はサーカスを楽しみ、クマが受ける訓練の苦痛については考えもしない。舞台以外のほとんどの時間は檻にいるだろうことも


ppnature07.jpg

Shanyuan Li/Wildlife Photographer of the Year

<「行動:哺乳類」部門>『母が走れと言うとき』李善元(リー・シャンユアン、中国)
中国のチベット高原にすむマヌルネコの家族。通常は単独行動で、夕暮れや明け方に活動するのでこうした写真は珍しく、撮影に6年かかった。日中の様子を撮るなら子猫が生後数カ月、母猫が育児に熱心な8月か9月がベスト。李は巣の反対側にカメラを設置し、何時間も待った


ppnature08.jpg

Paul Hilton/Wildlife Photographer of the Year

<「フォトジャーナリスト・ストーリー賞」部門>『奥の部屋の取引』ポール・ヒルトン(イギリス/オーストラリア)
インドネシアのバリ島の鳥市場で売られていた幼いブタオザル。森林破壊のせいで農作物を荒らして撃たれる親猿が増えており、残った子猿はペットや研究用に売られていく。この猿もその1匹なのだろう。ヒルトンは客のふりをして奥に入れてもらい、低速シャッターでこれを撮影。ブタオザルの売買は合法だが、違法取引の多くはこうした部屋で行われる


ppnature09.jpg

Alex Badyaev/Wildlife Photographer of the Year

<「都市の野生生物」部門>『君を見ている』アレックス・バドヤエフ(ロシア/アメリカ)
生物学者で写真家のバドヤエフは、研究対象のロッキアキノドメジロハエトリが自身の山小屋の窓枠に巣を作るという幸運に恵まれた。撮影地はモンタナ州ロッキーマウンテンフロント。子育て中の鳥を邪魔しないよう、小屋にもたれた木の樹皮にカメラを隠してリモート撮影をした。生後12日のひな鳥4羽と母鳥の後ろでバドヤエフが観察記録をつけている


ppnature10.jpg

Songda Cai/Wildlife Photographer of the Year

<「水面下」部門>『黄金の瞬間』蔡松达(ツァイ・ソンター、中国)
蔡がフィリピンのアニラオ沖で夜間ダイビング中に撮影したソデイカ(アカイカ)。完璧に左右対称で、ライトに当たって輝く一瞬の姿を捉えている。ソデイカは熱帯から亜熱帯の海に広く生息し、胴長は1メートルにもなる大型のイカだが、写真は幼生で6~7センチと小さい


ppnature11.jpg

Frank Deschandol/Wildlife Photographer of the Year

<「行動:無脊椎動物」部門>『2匹のハチの物語』フランク・デシャンドル(フランス)
隣り合った巣穴に入ろうとするジガバチ(左)とセイボウ。デシャンドルが地元のフランス北部ノルマンディーで、赤外線ビームセンサーと超高速シャッターを使って撮影した。小型(被写体は約6ミリ)で色鮮やかなセイボウが目的だったが、ジガバチも偶然写っていた

<本誌2020年11月10日号掲載>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

逮捕475人で大半が韓国籍、米で建設中の現代自工場

ワールド

FRB議長候補、ハセット・ウォーシュ・ウォーラーの

ワールド

アングル:雇用激減するメキシコ国境の町、トランプ関

ビジネス

米国株式市場=小幅安、景気先行き懸念が重し 利下げ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 3
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
  • 4
    「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給…
  • 5
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 6
    ロシア航空戦力の脆弱性が浮き彫りに...ウクライナ軍…
  • 7
    「ディズニー映画そのまま...」まさかの動物の友情を…
  • 8
    ハイカーグループに向かってクマ猛ダッシュ、砂塵舞…
  • 9
    金価格が過去最高を更新、「異例の急騰」招いた要因…
  • 10
    今なぜ「腹斜筋」なのか?...ブルース・リーのような…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 3
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習慣とは?
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 6
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 7
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 8
    「よく眠る人が長生き」は本当なのか?...「睡眠障害…
  • 9
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 10
    「見せびらかし...」ベッカム長男夫妻、家族とのヨッ…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 3
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 4
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にす…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story