日本の小中学生も夢中のTikTokは、他のSNSより危ないのか?
「加害者」が大人とは限らない。塩田が最も危惧するのは、5つ目の問題である、TikTokを介した子供同士のコミュニケーショントラブルだ。現に東京の公立中学校に通う少女(14)も、「コメント欄がディスる書き込みばかりで気がめいる」と話す。
同じ学校や近隣の学校だと誰が投稿したかすぐに分かるし、「いじめの温床になりやすい」と塩田は言う。「学校現場でよく聞くのが、例えばA君が動画を挙げ、そのコメント欄に誰かが悪口を書いたというもの。コメント欄でやり合ったり、さらし者になったりしている」
SNSに共通する特徴だが、対面のときよりも言葉が過激化しやすい。ある意味で、学校でいじめられるより傷が深くなるかもしれないのだ。「子供同士がコメント欄で罵倒し合ったりするケースがとても多い」と、高橋も証言する。
もう1つ指摘しておくべきは、TikTokの「外側」で起こる問題だろう。高橋は言う。「可愛い小学生女児まとめとか、ブスの黒歴史とか、パンチラまとめとか、アフィリエイトで稼ぐために(TikTokの動画を)ユーチューブにまとめる人がいる。他のアプリを使わなくても、ちょっとした工夫で動画をダウンロードできてしまうので、悪用されやすい」
怪しいユーザーを自動でブロックする安全機能も
もちろん、運営元のバイトダンスもこうした問題を認識しており、対策を取っていないわけではない。
11月30日には、日本法人が子供の安心・安全対策を推進する「セーフティパートナー制度」の設立を発表し、「ストップいじめ!ナビ」「日本いのちの電話連盟」など、パートナーとなったNPOの9団体と第1回会合を開催。「青少年の安心・安全は最重要、最優先の課題だ」と、同社公共政策本部長の山口琢也は強く訴えた。
会合では、保護者が利用を制限できるペアレンタルコントロールや、自分の動画を表示するユーザーを指定できるプライバシー設定、検索窓に「死にたい」などと入力すると自殺防止機関の連絡先が表示される機能など、TikTokが実施している安全対策が紹介された。
「出会い系」用途の防止のため、同じアカウントからダイレクトメッセージを3回受信し、それらに返信しない場合、自動的にそのアカウントをブロックする機能も備えているという。相手は大人に限らないが、見知らぬ人から怪しいメッセージが来ても、無視するだけでいいというわけだ。
また、不適切なコンテンツを見つけたユーザーはアプリ上でその報告ができ、日本と中国に置いた「24時間365日体制で日本語で対応」する専門チームが、ポリシー違反には「適切な対策」を取る。
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