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シリーズ日本再発見

精神科医に聞く、日本社会から「寛容さ」が失われている理由

2018年01月24日(水)12時00分
高野智宏

岩波教授はこう語る。

「たばこの場合、規制の内容はともかく、僕ら医学関係者から見て不思議なのは、ではアルコールはどうなのかということ。アルコール依存症は内臓のみならず脳にもダメージを負う恐ろしい病気です。現在、患者数は何十万人にも及び、治療には莫大な税金が使われている。そうした観点から見た場合、なぜたばこばかりでアルコールが規制されないのかというアンバランスさを感じます」

アンバランスな規制には医学的な疑問符が付くが、たばこ規制強化の背景には喫煙者バッシングにつながる不寛容さがあるということかもしれない。

ただし、この不寛容さを生み出してきた日本社会の特質にはポジティブな側面もあると、岩波教授は指摘する。「そうした同じ価値観や同質性があったからこそ、日本は戦後の驚異的な復興や高度経済成長を成し遂げられたし、世界屈指の科学技術大国になることもできました」

必要なのは一方向だけの意見に惑わされない、冷静さを伴った客観的な視点だ。それがあれば不寛容さを廃し、日本はさらなる発展を遂げられるのだろうか。

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