トランプ政権の関税引き上げが日本株の脅威になる理由(ただし、間接的に)
石破茂首相(左)とドナルド・トランプ大統領(右)の首脳会談では何が話し合われるのか LEFT: YUICHI YAMAZAKI/Pool via REUTERS, RIGHT: REUTERS/Leah Millis
<本来は、適切な対応を繰り出せば、米国の政策の影響を最小限に抑制できる。いよいよ日米首脳会談だが、石破首相はトランプ大統領とどう向き合うのか>
2月1日にトランプ大統領は、カナダ、メキシコ、中国への関税賦課を行う大統領令に署名した。カナダ(エネルギー除く)とメキシコへの25%の関税、中国への関税引き上げ10%である。
トランプ大統領は従前からこの考えを示していたのでサプライズではないが、この報道が嫌気されて2月3日の日本株市場は大幅な下落に見舞われた。
大統領令に基づく関税賦課が続けば、年間あたりの関税増収は約2500億ドルと試算され、これは米国GDPの約1%に相当する。だがそれ以上に、米国への輸出依存度が高いカナダ、メキシコ経済への影響は極めて大きく、米国経済全体にも相応のマイナスの影響が及ぶことになる。
トランプ政権の関税引き上げはディールの材料として使われるので、1年程度の時間をかけて2000億ドル規模の関税引き上げが実現すると筆者は想定していた。仮に、カナダ、メキシコへの関税引き上げが早々に実現すれば、今後欧州や日本などにも相応の関税引き上げが実現して、筆者の想定を超える規模での関税賦課となる。
この場合、米国経済にもダメージが及ぶ上、世界経済全体の成長に大きくブレーキがかかる。
実際には、2月3日の土壇場で、カナダ、メキシコへの関税引き上げが1カ月先送りされたので、交渉材料として関税引き上げが利用される、と筆者が想定していた通りの展開となった。もちろん、米国と各国の政治交渉がどうなるかは政治判断次第で、経済規模が小さい国が米国から関税を引き上げられれば、大きな経済的ダメージを被るだろう。
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