薄っぺらで気持ち悪い在日タブーを粉砕した映画『月はどっちに出ている』の功績
月はどっちに出ている。それは決められない。どこに立つかで方位は変わる。忠男が恋するフィリピーナ。同僚の出稼ぎイラン人。さまざまな国籍を持つ人が日本に暮らしている。大切なことは、自らの個を意識しながら、相手を個として見つめること。
本作に出演した後に『新・居酒屋ゆうれい』『おくりびと』などに出演したウォンシル(朱源実[チュ・ウォンシル])さんは、2011年に妻と娘2人を残して胃癌で逝去した。
この時期はたまたま疎遠だった。だから後で知った。悲しいというより悔しい。今も笑顔を忘れない。たぶんこれからもずっと。
『月はどっちに出ている』(1993年)
監督/崔洋一
出演/岸谷五朗、ルビー・モレノ、絵沢萠子、小木茂光
<本誌2021年11月30日号掲載>
大評判作『ワン・バトル・アフター・アナザー』が感じさせるアメリカの「反復力」 2026.01.29
『私は確信する』が教える「確信」することの危うさ 2025.12.24
『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカミーノ』がすごい理由 2025.12.06
ボブ・ディランの伝記映画『名もなき者』にがっかり......彼のミューズをなぜ軽視? 2025.11.14






