コラム

今後の日本の「科学技術の趨勢」を占う「応用脳科学コンソーシアム」の現在地と未来

2026年01月15日(木)17時10分

高まる国の支援――関係省庁の方向性との整合

シンポジウムでは、経済産業省、文部科学省、総務省の各省の政策責任者が登壇し、量子技術・AI・脳科学の国家戦略を紹介した。

経済産業省
•フロンティア技術の産業化を強力に支援
•量子コンピューター・量子デバイスに数千億規模を投入
•ブレインテック領域を「挑戦領域」と位置づけ
•将来的に量子×脳の応用に期待

文部科学省
•国産量子コンピュータの基盤整備
•脳科学基盤(脳情報の統合プラットフォーム)を推進
•AI for Scienceでライフサイエンスと量子・AIを融合

総務省
•脳情報通信技術の社会実装(NICT・脳情報通信融合研究センター(CiNet: Center for Information and Neural Networks)
•脳活動から映像を復元する「シーネットブレイン」
•量子暗号通信・量子インターネットの実現

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(出典:2025年12月3日 一般社団法人応用脳科学コンソーシアム「CAN2025アニュアルシンポジウム『CAN2025の活動とCAN2026の活動案』」)

CANが進める「脳情報の体系的収集・利用」は、政府の量子・AI政策と自然に接続する。2026年のSIG創設は、官民連携の新たなモデルになる可能性がある。

基礎研究と社会実装をつなぐ「橋渡し」の役割を担うCAN、次のステージとして見据える量子科学との融合──。CANの取り組みは、日本が世界に先駆けてこの新領域を切り拓く可能性を秘める。

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プロフィール

南 龍太

共同通信社経済部記者などを経て渡米。未来を学問する"未来学"(Futurology/Futures Studies)の普及に取り組み、2019年から国際NGO世界未来学連盟(WFSF・本部パリ)アソシエイト。2020年にWFSF日本支部創設、現・日本未来学会理事。主著に『未来学』(白水社)、『生成AIの常識』(ソシム)『AI・5G・IC業界大研究』(いずれも産学社)など、訳書に『Futures Thinking Playbook』(Amazon Services International, Inc.)。東京外国語大学卒。

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