コラム

モスクワ銃撃テロの背景...サイバー空間で復活した「IS(イスラム国)」、脅威インテルで実態に迫る

2024年03月23日(土)16時40分

サイバーセキュリティ対策の中で見過ごされる脅威

法執行機関や政府による包括的な解決策を実施しないと、これらテロ組織は、様々なサイバーインフラを自己の利益のために活用し続けるのである。

脅威インテリジェスによる調査で、インターネットの奥深くから浮かび上がってくる隠された脅威に光を当てることができる。この脅威は、サイバーセキュリティ対策の中ではしばしば見過ごされがちだ。テロリストたちが同じ考えを持つ個人と繋がるために通信プラットフォームにアクセスできることは、インターネットのセキュリティにおける重大な課題を提示する。

もっとも、テロ資金がどのように流通しているのか、そしてそれが具体的にどこで利用されているのかなど、その活動は依然として不明な部分が多い。脅威インテリジェンスは、Telegramの寄付を通じて資金が動いている事実を明らかにできるので、国際的なさらなる協力や対応が可能になるだろう。

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プロフィール

クマル・リテシュ

Kumar Ritesh イギリスのMI6(秘密情報部)で、サイバーインテリジェンスと対テロ部門の責任者として、サイバー戦の最前線で勤務。IBM研究所やコンサル会社PwCを経て、世界最大の鉱業会社BHPのサイバーセキュリティ最高責任者(CISO)を歴任。現在は、シンガポールに拠点を置くサイバーセキュリティ会社CYFIRMA(サイファーマ)の創設者兼CEOで、日本(東京都千代田区)、APAC(アジア太平洋)、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、アメリカでビジネスを展開している。公共部門と民間部門の両方で深いサイバーセキュリティの専門知識をもち、日本のサイバーセキュリティ環境の強化を目標のひとつに掲げている。
twitter.com/riteshcyber

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