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ドイツ極右AfDが得票率倍増で第2党に躍進...ドイツはデンマークに続く「難民ゼロ政策」の国へ?
「メルツ氏は謎に包まれている。ポピュリストの扇動者と見る人もいれば保守派の急先鋒、あるいは有能なエコノミストと見る人もいる。中道にはドイツを停滞から救うチャンスがもう一度だけある。問題はメルツ氏にその資質があるかどうかだ」(2月13日付、米ブルームバーグ)
企業弁護士のメルツ氏は米投資会社ブラックロックのドイツ支社を含む数多くの企業の役員を務めた。英誌エコノミストのインタビューでは「ドイツのビジネスモデルは終わった」と認め、大幅減税、官僚や社会福祉の削減を唱えている。
極右協力はドイツ政治におけるタブー
メルツ氏は選挙直前、AfDの支持を得て移民制限を厳格化する法改正案を連邦議会に提出したものの、CDU/CSUからも造反者が出て否決された。法改正案は難民が家族をドイツに呼び寄せることを制限し、不法滞在する人を強制送還するためより厳しい措置を求めていた。
ナチスの悪夢を蘇らせないようドイツ政治では極右と協力しないという不文律の「防火壁」がある。AfDの支持を見込んだメルツ氏の手法は掟破りと厳しい批判を浴びた。この「防火壁」を考えるとメルツ氏は現与党の1つ、あるいは2つと連立を組む必要があるとホイヤー氏はみる。
しかしメルツ氏はAfDと協力しない限り大胆な移民制限策はとれないというジレンマがある。シンクタンク「英国王立国際問題研究所」(チャタムハウス)のミシェル・ペース研究員は「左派から右派までドイツのすべての政党を一つにまとめているのは移民問題」と指摘する。
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