コラム

ウクライナ侵攻が始まった プーチン氏の攻撃性は追い詰められたヒグマの防衛本能か

2022年02月22日(火)21時35分

「ロシアはキエフのコストを高めるために領土を奪うことも選択できるが、最終的な目的ではないだろう。ロシアの優れた射撃能力を発揮させるか、短期間の懲罰的攻撃を行い、計画的に撤退することで目的を達成できる可能性がある。これらの選択肢は、より広い領土を占領するための大規模な侵攻に比べて、リスクとコストが少なくて済む」とリー氏は分析している。

歴史的な同胞のロシア人、ベラルーシ人、ウクライナ人を統合させると言えば聞こえは良いが、プーチン氏の本心は果たしてそうだろうか。米英を中心とするNATO加盟国のウクライナへの武器供与、トルコからウクライナに提供された無人戦闘機による親露派支配地域への攻撃、英駆逐艦のクリミア沖航行がプーチン氏を極限にまで追い詰め、彼の防衛本能を爆発させてしまったのかもしれない。

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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