李代表は尹候補が自分を認めてくれることをずっと待っていたのかも知れない。李代表としては、党代表である自分を認めて、任せてくれれば何でもできるのに、認めてくれなかったのが不満であったようだ。支持率の低下により、尹候補は改めて「このままでは選挙で勝つことはできない。李代表の力が必要だ」と判断したのだろう。
李代表が合流してから尹候補は積極的に動き始めた。特に20代と30代向けの対策に力を入れた。その代表的な戦略が「shorts尹錫悦59秒公約」である。これは尹候補本人と李代表、そして元喜龍(ウォン・ヒリョン)中央選挙対策委員会政策総括本部長が直接国民の生活と関連する公約を映像として作り、YouTubeにアップする、いわゆる「生活密着型公約」である。李代表のアイデアである。
「shorts尹錫悦59秒公約」動画の例
室内体育施設の利用料に所得控除を適用します
猫の登録を義務化します。医療保険も適用対象にします。
短い時間内で候補者自らが出演し、生活周辺の社会問題に対する解決策を公約として出してきていることはある程度評価できる。今まで動画にアップした公約としては、公職にある者の財産を公開しデータベース化、地下鉄とバスの定期券を連携、年齢の数え方を国際基準に統一、産後うつ病の治療に対する支援拡大、室内体育施設利用料の所得控除適用等がある。
現在のところ、李代表との和解は尹候補にプラス要因となり、支持率上昇に繋がっている
。しかし、今後の動向は誰も予測できない。尹候補としては夫人の金建希氏の経歴詐称問題で今まで築いてきた「公正」のイメージが一気に崩れてしまった。金氏は経歴詐称問題の他にも、知人の経営者による株価操作に関与した疑惑がある。今後、このような疑惑を晴らし、「公正」のイメージを回復することが尹候補の大きな課題であるだろう。