投資・資産運用
投資

【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?

2026年01月17日(土)08時30分
山下耕太郎(トレーダー、金融ライター)

アメリカ発の地政学リスクで金価格も上昇

住友金属鉱山のもう一つの強みは、国内屈指の金産出量を誇る菱刈鉱山(鹿児島県)を保有している点です。

1月3日、アメリカ・トランプ政権によるベネズエラ攻撃とマドゥロ大統領の拘束という重大な地政学リスクが発生しました。この事態を受け、安全資産とされる「金」に世界的な買いが集中。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物価格は1トロイオンス=4,400ドル近辺まで上昇しました。

金価格の推移

これを受けて、金鉱山を有する住友金属鉱山を「金関連株」として再評価する動きが強まりました。銅価格が高騰する中で、金という別の収益源も同時に活性化していることが、同社の株価を盤石なものにしています。

市場予想の大幅な引き上げが意味するもの

市場では、これら資源価格の高騰を反映し、住友金属鉱山の業績に対する期待が急速に高まっています。

2026年3月期の経常利益に対する市場予想(コンセンサス)は、1月6日時点で1365億円へと上方修正されました。前週比2.6%の上昇で、前年実績と比較すると約335%の増益という極めて高い成長が見込まれていることになります。

会社が発表している予想値(1210億円)に対しても、市場のコンセンサスはより強気な見方を示しており、実態ベースでの業績改善が期待されています。

一方で、株価が急ピッチで上昇しているため、証券会社のアナリストが掲げる目標株価が、足元の実際の株価をすべて下回るという現象も起きています。これは、現在の市場の熱狂が専門家の想定を上回るスピードで進行していることを示唆しています。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:自動運転車の開発競争、老舗メーカーとエヌ

ワールド

米、ガザ統治「平和評議会」のメンバー発表 ルビオ氏

ビジネス

米国株式市場=横ばい、週間では3指数とも下落 金融

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、ハセット氏のFRB議長起用
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 2
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手がベネズエラ投資に慎重な理由
  • 3
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 4
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 5
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 6
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    イランの大規模デモ弾圧を可能にした中国の監視技術─…
  • 9
    日中関係悪化は日本の経済、企業にどれほどの影響を…
  • 10
    122兆円の予算案の行方...なぜ高市首相は「積極財政…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 4
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 5
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 6
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 7
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 8
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 9
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 10
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中