豪政府、今年度インフレ見通し3.75%に上げ 歳出は上振れへ
オーストラリア政府は17日発表した2025/26年度(25年7月─26年6月)の中間経済・財政見通しで、インフレ見通しを大幅に引き上げた。写真はブリスベンで3日撮影(2025年 ロイター/Hollie Adams)
[シドニー 17日 ロイター] - オーストラリア政府は17日発表した2025/26年度(25年7月─26年6月)の中間経済・財政見通しで、インフレ見通しを大幅に引き上げた。歳出は当初の想定を上回る見通しで、物価上昇圧力への対応は金融政策に委ねられることになる。
25/26年度のインフレ率は最近の物価上昇を踏まえて3.75%と予想し、3月の予算案で見込んでいた3%から上方修正した。
その結果、名目国内総生産(GDP)成長率の見通しは5.25%と大幅に上振れし、税収を150億豪ドル押し上げる見込みだ。
ただ、歳出は91億豪ドル増加する見込みで、財政赤字の予想は368億豪ドル(243億9000万米ドル)と当初の421億豪ドルから小幅な縮小にとどまった。アナリストは財政赤字を約320億豪ドルと予想していた。
財務省は「インフレ率は最近上昇しているが、これは多くの先進国の経験と同様であり、一時的な要因による部分もある」と指摘。一方で「サービスインフレと新築住宅価格の上昇はより根強い可能性があり、持続的な需要回復に沿ったものだ」とした。
実質経済成長率は2.25%まで回復すると見込み、従来予想とほぼ一致した。これはオーストラリア準備銀行(中央銀行)がトレンド成長率と推定する2%を上回っており、インフレ圧力が強まる可能性がある。
失業率は4.5%まで上昇すると予想し、従来見通しの4.25%からやや引き上げた。
28/29年度までの3年間の財政赤字予想は1066億豪ドルで、3月時点の予想とほぼ同じだった。





