エクアドル大統領の車列に投石、5人拘束 補助金廃止に抗議
南米エクアドルのノボア大統領の車列が7日、燃料補助金の廃止に抗議するデモ隊から投石を受けた。同大統領。8月に撮影(2025年 ロイター/Adriano Machado)
Alexandra Valencia
[キト 7日 ロイター] - 南米エクアドルのノボア大統領の車列が7日、燃料補助金の廃止に抗議するデモ隊から投石を受けた。大統領は無事だった。
マンサノ環境・エネルギー相は、車が銃撃された跡があるとして、暗殺未遂事件として通報した。大統領の車列は約500人のデモ隊に取り囲まれ、5人が身柄を拘束されたという。
大統領府は、拘束者をテロと暗殺未遂の容疑で取り調べると表明。ロイターは大統領の車に銃弾が撃ち込まれたかどうか、独自に確認できていない。
ノボア大統領は事件後、学生向けイベントに出席し「こうした行為は新しいエクアドルでは容認されない。法は全ての人に適用される」と述べた。
同国では、エクアドル先住民連盟(CONAIE)がディーゼル燃料補助金の廃止に抗議してストライキを実施。抗議デモや道路封鎖を行っている。
CONAIEは、ノボア氏の到着に合わせて動員された市民に対して「警察と軍による暴力行為」があったと非難。女性が拘束される様子を映した動画をXに投稿し「少なくとも5人が恣意的に拘束された」と主張している。
ノボア政権は9月中旬に大統領令でディーゼル燃料補助金を廃止。治安維持のため、複数の州に非常事態を宣言した。政府は補助金廃止により年間約11億ドルを捻出できるとし、小規模農家や運輸関係者への補償金として資金の再分配をすでに開始したと説明している。
7日夜には首都キトでも約200人が政権に抗議するデモを実施。警察が行進を阻止したため、デモ隊は平和的に解散した。





