トマホーク発射なら米軍の関与分析へ=ロシア大統領府報道官

ロシア大統領府のペスコフ報道官は29日、ウクライナが米国の長距離巡航ミサイル「トマホーク」を発射した場合、米国が提供した標的データを使用したかどうかを慎重に分析する考えを示した。米海軍によるイエメン・フーシ派へのトマホーク発射、昨年2月の提供写真(2025年 ロイター)
[モスクワ 29日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は29日、ウクライナが米国の長距離巡航ミサイル「トマホーク」を発射した場合、米国が提供した標的データを使用したかどうかを慎重に分析する考えを示した。
バンス米副大統領は28日、ウクライナが求めているトマホークの供与について検討していると明らかにした。トマホークの射程は2500キロメートルで、ウクライナから容易にモスクワを攻撃することが可能となる。
ペスコフ氏はバンス氏の発言について、「問題は誰がこれらのミサイルを発射できるのかということだ。ウクライナだけで発射できるのか、あるいは米軍が発射しなければならないのか」と疑問を呈した。これらのミサイルの標的設定を米国が行うのか、ウクライナが行うのかについて「徹底的な分析」が必要だと述べた。
その上で、トマホークは戦況を変える決定打にはならないとの見解を示した。「ウクライナにとって現状を打開できる万能薬は存在しない。魔法の武器など存在しない。トマホークであれ他のミサイルであれ、状況を変えることはできないだろう」と述べた。