モルドバ当局、ロシア在住の数十万人の投票を妨害=クレムリン

ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官(写真)は29日、モルドバ当局がロシアに住む数十万人のモルドバ人の投票を妨害したと非難した。25日の代表撮影(2025年 ロイター)
[モスクワ 29日 ロイター] - ロシア大統領府(クレムリン)は29日、モルドバ当局がロシアに住む数十万人のモルドバ人の投票を妨害したと非難した。
東欧の旧ソ連構成国モルドバで28日、議会(定数101)選挙が行われ、親欧州連合(EU)の与党「行動と連帯」がロシア寄りの野党連合「愛国者ブロック」に圧勝した。
クレムリンのペスコフ報道官は記者団との電話会見で、ロシアに住むモルドバ人は親ロシア派に投票する傾向が強いが、投票することができなかったと指摘。「2カ所の投票所しか開かれなかったため、数十万人のモルドバ人がロシア連邦で投票する機会を奪われた」と述べた。
ロシアが選挙結果を認めるかどうか尋ねられたペスコフ氏は、モルドバの一部政治勢力が違反行為を指摘していることに言及。「まず、モルドバ人自身がこの問題を解決すべきだろう」と答えた。
ロシア政府当局者によれば、ロシアには約50万人のモルドバ人が住んでいる。
モルドバ人がロシアより少ない欧州のほとんどの大国では、2カ所以上の投票所が有権者のために用意されていた。
モルドバ当局によれば、ロシアでは4000票強が投票され、その約3分の2が親ロシア派に投票された一方、ドイツ在住のモルドバ人は36カ所の投票所で3万8000票以上を投じ、そのほとんどが与党支持だった。