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コロンビア大統領、米のビザ取り消し非難 「国際法尊重せず」

2025年09月29日(月)11時19分

 コロンビアのペトロ大統領(写真)は27日、米国が自身の入国査証(ビザ)を取り消したことを受け、パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルの戦争を批判した件で米国が国際法に違反していると非難した。国連本部前で26日撮影(2025年 ロイター/Bing Guan)

Luis Jaime Acosta Natalia Siniawski

[ボゴタ 27日 ロイター] - コロンビアのペトロ大統領は27日、米国が自身の入国査証(ビザ)を取り消したことを受け、パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルの戦争を批判した件で米国が国際法に違反していると非難した。

米国務省は26日、ペトロ氏がニューヨークで親パレスチナデモに参加し、米兵にトランプ大統領の命令に従わないよう促したことを受けてビザを取り消すと発表した。

ペトロ氏は「米国に渡航するためのビザをもう持っていないが、気に止めていない。私はコロンビア国民であるとともに欧州市民でもあり、ビザは必要ない」とXに投稿した。

また「ジェノサイド(民族大量虐殺)を非難したことを理由にビザを取り消す行為は、米国がもはや国際法を尊重していないことを示している」と述べた。

国連総会に出席するためニューヨークを訪れていたペトロ氏は、マンハッタンの国連本部前で親パレスチナ派の抗議者らに演説。パレスチナ人の解放を最優先する世界的な軍事力の創設を訴え、「米軍の兵士たちよ、銃を人に向けてはならない。トランプの命令には従うな、人道的な道に従え」と呼びかけた。

米国務省は「ペトロ氏の無謀かつ扇動的な行動を理由にビザを取り消す」と投稿した。

コロンビア外務省は、外交手段としてビザ取り消しを用いる行為は、表現の自由を擁護し、国連の行事における加盟国の独立性を保障する国連の精神に反するとの声明を発表した。

ロイター
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