米国国立衛生研究所、自閉症研究に5000万ドル助成
米国立衛生研究所(NIH)は今週、自閉症の研究事業13件に総額5000万ドルを助成した。6月8日、メリーランド州で撮影(2025年 ロイター/Elizabeth Frantz)
Ahmed Aboulenein Robin Respaut
[ワシントン 25日 ロイター] - 米国立衛生研究所(NIH)は今週、自閉症の研究事業13件に総額5000万ドルを助成した。科学者や支援団体はこうした研究事業が信頼できる回答を導く可能性で際立っていると評価する。
この研究助成事業は幅広いデータの分析に焦点を当てている。トランプ米大統領は科学的根拠のないまま、自閉症と小児ワクチンや市販解熱鎮痛剤タイレノールを関連付けた発言をしている。
自閉症科学財団の最高科学責任者のアリシア・ハラデイ博士は研究助成事業について「細胞生物学から疫学、遺伝学、遺伝子と環境の相互作用まであらゆる分野を含んでいる」とし、自閉症の人々が時間とともにどのように成長・変化するかを調べると語った。
ケネディ厚生長官は5月、大規模データを活用して自閉症の要因や既存の治療方法を評価する方針を表明した。
今回の研究助成事業は自閉症に対する非遺伝的な環境要因の影響の研究を優先し、これはケネディ氏が自閉症増加の背後にある原因だとみなす「毒素」との見方に一致している。
ロイターが確認した申請リストによると、約500の主要な大学・研究機関・支援団体・データ企業が助成を求めた。NIHのジェイ・バタチャリア所長は22日、250以上の研究チームが応募したと述べた。
米国の自閉症診断は2000年以降急増しており、最新の政府データによると、22年は8歳児の31人に1人が診断されている。





