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イスラエル軍、ガザ市で住居破壊進める 31人の市民が死亡

2025年09月22日(月)06時58分

 イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザ北部のガザ市で住居破壊作戦を一段と進めており、少なくとも31人の市民が死亡したほか、多数の市民が避難を強いられている。写真は、イスラエル軍の攻撃の後、ガザ地区中央部から立ち上る煙。9月21日、ガザ地区中央部で撮影(2025年 ロイター/Dawoud Abu Alkas)

Nidal al-Mughrabi

[カイロ 21日 ロイター] - イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザ北部のガザ市で住居破壊作戦を一段と進めており、少なくとも31人の市民が死亡したほか、多数の市民が避難を強いられている。ガザの保健当局が明らかにした。

イスラエルはガザ市をイスラム組織ハマスの最後の拠点と見なし、今月地上侵攻を開始。ハマスに利用されているとの理由で住居の完全な破壊に乗り出した。

医師団によると、21日には1人の妊婦とこの女性の2人の子ども新たな犠牲者になった。

イスラエル側は20日、ガザ市での作戦を拡大し、30人の戦闘員を殺害したと発表したが、市民の犠牲者についてはコメントしていない。

21日の目撃者の話では、イスラエル軍の戦車がガザ市西部から南西部のテル・アル・ハワに向かって侵攻しつつあるという。

イスラエル軍は、9月初め以来でガザ市から45万人余りが退去したと見積もっている。ただハマスは、退去したのは30万人未満で、なお90万人前後が市内にとどまっていると反論している。

西側諸国ではイスラエル軍のガザ市侵攻への反発が広がっており、21日には英国とカナダ、オーストラリアなどが相次いでパレスチナを国家承認したと発表した。

ハマスが拘束している残り48人の人質のうち20人はまだ生存していると考えられているが、ガザ市侵攻で人質の家族らには危機感が高まっている。

20日にはネタニヤフ首相の公邸前に数千人が集まり、ネタニヤフ氏に交渉を通じて戦争終結と人質解放につながる合意を実現するよう要求した。

ロイター
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