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ヒースローなど欧州空港にサイバー攻撃、21日も混乱続く見通し

2025年09月21日(日)07時31分

 英ヒースロー空港など欧州の主要空港で20日、チェックインや搭乗を扱うシステムがサイバー攻撃を受け、多くの航空便が遅延・欠航した。混乱は21日も続く見通し。ヒースロー空港で20日撮影(2025年 ロイター/Isabel Infantes)

Sabine Siebold Christoph Steitz Muvija M

[ブリュッセル/フランクフルト/ロンドン 20日 ロイター] - 英ヒースロー空港など欧州の主要空港で20日、チェックインや搭乗を扱うシステムがサイバー攻撃を受け、多くの航空便が遅延・欠航した。混乱は21日も続く見通し。

ヒースロー空港のほか、ベルギーのブリュッセル、独ベルリンの空港などがサイバー攻撃を受けたと発表した。独最大のフランクフルト空港は影響を受けていないという。

世界各地の空港にシステムを納入しているコリンズ・エアロスペースのMUSEソフトウェアがハッキングされた。

コリンズ・エアロスペースの親会社RTXは、一部の空港でソフトウェアに「サイバー関連の混乱」が起きていることを認識しているとした上で、「影響はオンラインチェックインと荷物の預け入れに限られている」とし、対面のチェックインで影響を軽減できると説明した。攻撃の主体に関する情報は示さず、可能な限り迅速に問題の解決に取り組んでいるとしたが、

複数のハッキング関連情報サイトによると、コリンズ・エアロスペースは2023年に身代金要求型サイバー攻撃を受けている。

ブリュッセル空港は、混雑や直前の欠航決定を避けるために航空会社に21日の運航便の半分を運休にするよう要請したと明らかにした。

欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は、今のところ「広範囲に及ぶ深刻な攻撃」の兆候はないとし、原因などを調査中だと述べた。

欧州の大手格安航空会社(LCC)イージージェットは20日、通常通り運航しているとし、同日の運航に影響は予想していないと述べた。

米デルタ航空は非常に軽微な影響があると予想し、混乱を最小限にする措置を講じていると述べた。ユナイテッド航空は「出発に若干の遅れが生じている」と述べたが、欠航はしていない。

英独のサイバー防衛当局は、この問題に関して国内の空港に連絡を取っていると述べた。

ロイター
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