中国政府、価格下支えのため石炭生産を抑制=アナリストら

中国政府は今年前半に予想外の供給増が価格を圧迫したことを受け、石炭生産を抑制している。写真は5G基地局の地下採炭現場。2023年4月、陝西省の榆林市で撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang)
Colleen Howe
[北京 28日 ロイター] - 中国政府は今年前半に予想外の供給増が価格を圧迫したことを受け、石炭生産を抑制している。大手鉱業会社の関係者やアナリストが明らかにした。
中国の7月の生産は1年以上ぶりの低水準に落ち込んだ。一方、上半期の生産は前年同期比5%以上増加し、6月末までに国内の一部地域では価格が前年比30%近く下落した。
アナリストによると、中国政府は7月、工場が承認された生産を順守していることを確認するため検査を強化した。
また、国内3位の石炭採掘会社、中煤能源の関係者は25日、アナリストに「(供給の)増加は予想を上回り、それが価格の下落につながった」と説明。「そのため、生産に関する規制や制限が課されるようになった」と述べた。
上海を拠点とする商品コンサルティング会社「我的鋼鉄(マイスチール)」が27日に発表したところによると、国内トップの石炭生産省となる山西省で調査した153の原料炭炭鉱のうち、54の炭鉱(年間総生産能力6110万トン)が生産停止、もしくは減産中となっている。