再送豪、イラン大使に国外退去を通告 「反ユダヤ主義事件に関与」

オーストラリアのアルバニージー首相は26日、豪国内で起きた少なくとも2件の反ユダヤ主義的襲撃事件について、イラン政府の指示で行われたとの見方を示し、イランの駐豪大使を国外追放すると発表した。豪議会で8月11日(2025年 AAP Mick Tsikas via REUTERS)
(見出しを修正しました)
[シドニー 26日 ロイター] - オーストラリアのアルバニージー首相は26日、国内の主要都市シドニーとメルボルンで起きた2件の反ユダヤ主義的襲撃事件について、イラン政府の指示で行われたとの見方を示し、イランの駐豪大使に対して7日以内に国外退去するよう通告した。
2023年10月にパレスチナ自治区ガザでイスラエルとイスラム組織ハマスとの戦争が始まって以降、オーストラリアでは住宅や学校、シナゴーグ(ユダヤ教礼拝施設)、車両などが反ユダヤ主義的な破壊行為や放火の標的になっている。
アルバニージー氏は記者会見で、「これらは外国がオーストラリア国内で組織した異常で危険な侵略行為だ。社会的結束を弱め、われわれのコミュニティーに不和をもたらそうとしたものだ」と語った。
また、テヘランの豪大使館の業務を停止したと明らかにした。全ての外交官は第三国におり安全だと述べた。
さらに、政府はイランのイスラム革命防衛隊をテロ組織として指定する方針も示した。
ウォン豪外相はイランのサデギ大使と当局者3人について、7日以内に国外に対処する必要があると述べた。オーストラリアが大使を国外退去させるのは第2次世界大戦以降で初めて。
オーストラリアでは、昨年12月に南東部ビクトリア州メルボルンでシナゴーグが放火され、男2人が起訴された。また、シドニー・ボンダイのユダヤ系レストランが全焼した火災で男1人が1月に逮捕されたが、その後保釈された。