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カリフォルニア州議会、選挙区割り変更を迅速可決 テキサス州に対抗

2025年08月22日(金)10時00分

 8月21日、民主党が優勢なカリフォルニア州議会の上下両院は、連邦下院選で民主党が共和党から5議席を奪うことを目的とした選挙区割り変更案を可決した。写真はカリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事。8月8日、サクラメントで撮影(2025年 ロイター/Carlos Barria)

Steve Gorman

[ロサンゼルス 21日 ロイター] - 民主党が優勢なカリフォルニア州議会の上下両院は21日、連邦下院選で民主党が共和党から5議席を奪うことを目的とした選挙区割り変更案を可決した。共和党が優勢なテキサス州が、区割り変更により共和党の議席を増やしてトランプ大統領の意向に応えようとする動きに対抗する措置だ。

カリフォルニア州は11月4日、住民に選挙区割り変更の是非を問う特別選挙を予定している。同選挙を実施するためには今月22日までに区割り案を通す必要があり、両院は異例の速さで関連法案を可決した。

テキサス州の動きに対抗すべく区割り変更を推進してきたカリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事にとって、迅速な可決は明確な勝利となる。

これに先立つ20日、テキサス州議会下院は共和党が民主党から5議席を奪うことを狙った選挙区割り案を可決しており、上院を通過すればグレッグ・アボット知事が署名して新たな区割りが成立する見通し。トランプ氏を含む共和党側はこの区割り変更について、来年11月の中間選挙で共和党が下院多数派を維持するための措置であることを大っぴらに認めている。

カリフォルニア州は通常、2008年に投票で採用された超党派のプロセスを経て区割りを変更しているが、今回は共和党が不公正な手段で選挙制度を操作しようとしているとして、一時的な緊急措置として区割り変更を可決した。

ニューサム氏は20日のビデオ記者会見で「このいじめっ子(トランプ氏)を殴り倒して、必ず勝つ」と述べていた。

住民投票で区割り変更が認められれば、5議席を奪おうとするテキサス州の試みを相殺することが可能になる。

テキサス州は区割り変更に当たり、住民投票による承認を必要としない。

テキサス州とカリフォルニア州の応酬は両党対決の始まりに過ぎない可能性があり、他にも複数の共和党州と民主党州が選挙区割りの変更を検討している。

ロイター
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