ニュース速報
ワールド

米控訴裁、トランプ氏による対外援助停止を容認 下級審の命令破棄

2025年08月14日(木)11時08分

 8月13日、米連邦控訴裁判所は、国務省に対外援助資金の支払いを継続するよう求めていた下級審の差し止め命令を破棄した。写真はトランプ米大統領。8月11日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Jonathan Ernst)

Jan Wolfe

[ワシントン 13日 ロイター] - 米連邦控訴裁判所は13日、国務省に対外援助資金の支払いを継続するよう求めていた下級審の差し止め命令を破棄した。トランプ大統領にとって勝利となる。

コロンビア特別区巡回区控訴裁の判事3人は2対1で、対外援助の支払いを元に戻すようトランプ政権に命じた下級審を誤りだと判断した。

トランプ氏は1月20日、2期目就任日に全ての対外援助を90日間停止。この大統領令に続いて、米国の主要な対外援助機関である国際開発局(USAID)解体の動きが活発化した。

ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領に任命されたカレン・ヘンダーソン判事は、訴えを起こした非営利団体は差し止めを求める要件を満たしていないと指摘。大統領による対外援助資金停止に異議を唱えることができるのは政府監査院(GAO)だけだと記した。

トランプ大統領による対外援助凍結が議会の歳出権を侵害することによって合衆国憲法に違反しているかどうかという問題には触れないとした。

ヘンダーソン判事の意見には、トランプ氏が任命したグレゴリー・カツァス判事も加わった。

一方、バイデン前大統領が任命したフローレンス・パン判事は反対意見で、他の判事はトランプ政権が連邦法と憲法に規定された権力分立を無視することを許していると記した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、9月利下げ観測維持 米ロ首

ビジネス

米国株式市場=まちまち、ダウ一時最高値 ユナイテッ

ワールド

プーチン氏、米エクソン含む外国勢の「サハリン1」権

ワールド

カナダ首相、9月にメキシコ訪問 関税巡り関係強化へ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 5
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 6
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 7
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 8
    【クイズ】次のうち、「軍事力ランキング」で世界ト…
  • 9
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 10
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 4
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 5
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 6
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 7
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 8
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 9
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入…
  • 10
    輸入医薬品に250%関税――狙いは薬価「引き下げ」と中…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 6
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中