7月ブラジル消費者物価上昇率、前年比で市場予想下回る 前月比は拡大

ブラジル地理統計院(IBGE)が12日発表した7月の消費者物価指数(IPCA)は前月比で0.26%上昇し、伸び率は6月の0.24%から拡大した。写真はリオデジャネイロの青空市場。2021年9月、リオデジャネイロで撮影(2025年 ロイター/Ricardo Moraes)
[サンパウロ 12日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が12日発表した7月の消費者物価指数(IPCA)は前月比で0.26%上昇し、伸び率は6月の0.24%から拡大した。上昇率はロイターがまとめた市場予想の0.37%より小さかった。
前年同月比は5.23%上昇し、6月の5.35%を下回った。市場予想は5.33%上昇だった。
ブラジル中央銀行が設定しているインフレ率目標の3%プラスマイナス1.5%ポイント以内を10カ月連続で上回った。
中銀の金融政策委員会(COPOM)は7月、政策金利をほぼ20年ぶりの高水準である15.0%で据え置き、積極的に進めていた利上げを中断した。中銀はインフレ率を目標に戻すことを目指し、政策金利を来年にかけて「非常に制約的な」水準に維持するとの見通しを示している。
パンテオン・マクロエコノミクスの中南米担当チーフエコノミスト、アンドレス・アバディア氏は、7月のCPIは制約的な金融政策の効果が出始めていることを示しているとして「物価上昇圧力は徐々に緩和されている」と指摘した。
IBGEによると、CPIの前月比上昇率が拡大したのは電気料金の急騰に伴い、家計支出が上昇したのが要因。項目別では食品・飲料価格が2カ月連続で下落し、衣料品と通信も下がった。